2020年12月にオープンした「ドスパラ前橋インターアカマル店」は、2022年9月7日から9月22日まで改装工事を行い、2022年9月23日に拡大オープンしました。
2020年のオープン当初は隣が飲食店でしたが、コロナ禍で休業したまま閉店したようで、ドスパラもその飲食店も少々いびつなスペースだったこともあり、改修を実施(隣のセリアよりも広くなっています)。改装後の売り場+ルームの面積は約485平方メートルで、アイテム数は約2,000と、2019年以降にオープンした店舗では最大級です。
再オープン時、別の用事で新潟に行った際の帰りに寄ったところ、広さが「2倍になった(店員談)」とのことで環境展示も増えましたが、合わせて後日オープン「謎のスペース」がありました(ちょっと見た感じでは全室個室のネットカフェでした)。
その謎のスペースが、2022年11月26日にオープンした全室防音個室の配信レンタルルーム「MAEBASHI PLAY STUDIO」。防音個室なので、ゲーム実況で絶叫しても、歌っても、周りに迷惑がかかりません。しかも、並のネットカフェより広く、正真正銘のゲーミング環境も完備。「うちの近くにあったら頻繁に使うんだけどなぁ」と思えるスペースでした。オープン前日の内覧会、そしてオープン日の記念企画をレポートします。
ドーンと大きくなったドスパラ前橋インターアカマル店に配信ルームが登場
今回オープンした配信ルームは全部で6室。定員3名のシングルルーム(約9.6平米メートル)が4つと、定員6名のグループルーム(約13.2平米メートル)が2つ。シングルルームにはパソコンが1台とテーブル+ミニソファ、グループルームにはパソコンが3台と座卓が用意されており、さらに全室ホワイトボードとelgatoのグリーンバックも用意されています。なお、グループルームは最低2名から利用可能です。
配信回線は、店舗用とは別の1Gbpsのビジネス用回線を用意しており、内覧会時にSPEEDTESTしたところ上下とも500Mbps以上出ていました(後日MAEBASHI PLAY STUDIO専用の無線LANも用意する予定とのことですが、ドスパラ店舗専用のアクセスポイントが使えます)。
ドスパラの配信ルームなので、設備は充実しています。「GALLERIA XA7C R37」のメモリ増量モデル(Intel Core i7 12700/NVIDIA GeForce RTX3070/1TB NVMe SSD SSD 1TB/RAM32G)をはじめ、BenQの「XL2411K」のデュアルモニター、そして、RazerやLogicool、SteelSeriesのゲーミングペリフェラルが置かれています。各部屋に標準構成がありますが、たとえばRazerの部屋でもLogicool/SteelSeriesのセットが別途用意されているなど、好きな環境で使えます。
デスク、ゲーミングチェアはバウヒュッテ製で、Logicool C922nのWebカメラとElgato Green Screeen、マイク、ミキサーまで標準装備しているほか、無料貸し出し機材として店内フィッティングルームに展示のゲーミングデバイス(約50アイテム)や、カウンターでの貸し出し機器を用意しています。
パソコンには、人気ゲームタイトルに加えて、配信向けに必要なOBS StudioとAdobeのソフトウェアがプリインストールされています。ただし、ライセンスは含まれていないので各自ログインして利用する必要があります。そのほか、自由にソフトウェアをインストールして利用できますが、リブートすると環境が消えるので注意です。
ゲーム配信以外での利用も可能です。「歌ってみた」企画で使えるマイクもありますし、テレワーク利用も想定されています。内覧会では「企業研修の一環として」、「マンツーマンのパソコン特訓・グループ室を使ってのプログラミング教室」、「コーチも交えてチーム戦の特訓(4/5名の選手が同時利用できるといいのですが現状難しそう……)」、「ホワイトボードもあるのでリモート会議」等のアイデアが出ました。
また、ゲームのチートにならない限り、ハードウェアの持ち込み設定もオッケー。ミラーレスカメラや照明などにこだわりがある人は持参するのがよさそうです。
気になる料金ですが、近くのネットカフェより安い250円×人/時間と無茶苦茶お得な設定です。具体的には最低利用1時間の料金に加えて125円×人/30分の追加料金がかかります。シングルルームは最大定員3名、グループルームは最大定員6名ですが、入れ替わりも可能です(入退室ごとに清算が必要)。
ただし、当然ネットカフェと違ってお泊りはできません。ドスパラの営業時間は11時30分から20時、MAEBASHI PLAY STUDIOの利用受付は18時30分まで、部屋利用は19時30分で終了です。
個人の実況配信は夜中に行うことが多いと思うので、その時間帯から外れるのは難点でしょう。また、15歳未満の18時以降の利用不可。小学生以下の単独利用もできません(保護者同伴)。
満室時は最大3時間しか利用できず、配信準備も考えると(混雑が予想される土日祝日の場合は)実質2時間ぐらいの実況しか利用できないことも弱点でしょう。満室にならない限り、営業終了まで連続で使えます。予約はできません(イベントは別途相談)。
食事も不可。ドリンクは蓋つきのものやPETボトルなら持ち込み可能です。ドスパラの隣がディスカウントショップのジェーソンなので、そこで買うといいかもしれません。なお、アカマルの外に出る途中退店は清算が必要ですが、アカマル内に留まるなら途中精算不要です。
清算は現金以外に各種クレジットカード、電子マネー、そしてドスパラポイントが使えます。なお、今回の配信環境に関しては今後も他店での展開を考えているとのことですが、一定のスペースが必要なので、かなり限定されそうです。
「ShoboSuke生配信!」で営業スタート。
オープン初日は人気ストリーマーのShoboSuke氏がガラス張りのROOM Aを使って公開配信を行いました。ShoboSuke氏は自前の機器も持ち込んだのですが、ROOM Aには普段使っているLogicoolの機器が設置されていたので、自前の機器は使わずに配信していました。
今回は『Cult of the Lamb』のゲーム実況を配信。インディーゲームのローグライクなアクションアドベンチャーで、2022年08月22日にリリースされた比較的新しいゲームです。「いつかやりたいと思っていた」と、今回は初プレイのようです。
憑依された子羊のプレイヤーが教祖のカルト教団を拡大するという内容ですが、信者が戦ってくれるのではなく、教祖自ら敵と戦ううえ、信者がすごしやすい環境を作らなければならないなど、かなり忙しそうにプレイしていました。
配信後にお話を伺うと、「十分なスペックのパソコンが使えて、防音性も高く、吸音シートもあるうえ、ネット環境もTwitchで最高品質の6Mbpsでラグがなく、それでいて激安価格なのがイイ」と使用感を伝えてくれました。
筆者も、配信終了後に原稿作業用としてグループルームを使わせていただきましたが、高性能パソコンゆえに動作は極めて快適ですし、デュアルモニターなので画像作業もはかどりました。
ちなみに、前橋インターアカマル店は新装オープンに伴って売り場スペースが増えたこともあり、環境展示が4つにフィッティングルームも加わり、売り場の魅力も増大しています。
また、来店客はリストバンドによる「接客意向、接客不要意向」を示すことができます。見るだけで接客不要な人も、新マシンやパーツ購入でアドバイスが欲しい人も安心ですし、ゲームに強い「ゲームアドバイザー」もいるので、さまざまな目的の人にマッチすることでしょう。