秋が終わり、肌寒くなってきました。秋から冬にかけてはやっぱり「焼き芋」が美味しい時期です。ドウシシャから、本格的な焼き芋を手軽に楽しめるという「焼き芋メーカー」の2022年モデルが9月下旬に登場しました。
早速余談ですが、最近テレワークをしていると夕方頃に外から「い~しや~きいも~」の声が。「焼き芋大好き」「夕食前」「脳が疲れていて甘いものを求めている」のトリプルコンボが揃ったときの私は、もう追いかけずにはいられません。購入できたときの嬉しさは相当のものですが、悲しくも我が家はマンション5階のため、追いつけないこともしばしば……。
追いつけなかったときは「アツアツでホクホクの焼き芋が手軽に食べたい……」と、しばらく落ち込みます。そんな時にいつも思うのは「食べたいと思ったときに美味しい焼き芋が食べたいなあ……」ということ。
自宅で焼き芋を作れるとここ最近注目されている「焼き芋メーカー」。お芋のことはよくわからないけれど、とにかく焼き芋大好きな私が、早速ドウシシャの焼き芋メーカー2022年モデルをレビューしていきます。
芋を挟み込んで焼き上げる焼き芋メーカー
ドウシシャの焼き芋メーカーは、手軽に本格的な焼き芋を作れる単機能型ホットプレートです。タイマーが付いていないモデル「WFX-101」と、タイマー機能が付いたモデル「WFX-102」があり、今回はタイマー機能付きの「WFX-102」を試してみました。
一般的なホットプレートとは違い、「カバの口」のように広く開く本体内にサツマイモをセット。芋をセットして本体を閉じると、ヒーターとプレートが上下から加熱して焼き芋に仕上げていきます。
プレートは2種類が付属。1つ目は均等に熱が伝わるように表面に凹凸をつけた、備長炭入りの「焼き芋プレート」。フッ素コーティングが施されており、コゲ付きにくくしてあります。2枚目がホットサンド、肉、魚などを焼く用の「平面プレート」で、例えばホットサンドなら2個を一気に焼けます。
外観はザラッとした感触で、かまどのようなクラシカルデザインです。電源ボタンなどがなく、操作部は回転式の時間調節タイマーのみ。非常にシンプルなので誰でも使いやすそうな印象です。
横幅は約35cm×奥行25cmと、ホットサンドを2枚並べて焼けるだけあって、意外と幅広で大きいです。私は食卓用のテーブルで使用しましたが、キッチンで使うには少し場所をとりすぎるかなと感じました。縦向きに置けるため、収納時はそこまで場所を取らずにしまっておけます。
ほっておくと感動的に美味しい焼き芋ができた!
それではさっそく焼き芋を焼いていきます。手順・焼く時間などはすべて付属する専用レシピブックの「基本の焼きいも」を参照にしました。
「基本の焼きいも」を焼く手順は、さつまいもを洗う→プレートにセット→ふたをする→タイマーを40分間にセットして加熱。なお、専用レシピは焼き芋以外にもたくさんのメニューが載っていて愛用しているので記事後半で紹介します。
調理工程はとにかくシンプルで簡単でした。サツマイモを水で軽く洗い、そのままプレートにおいて40分間焼くだけ。洗ったときの水分は、キッチンペーパーなどで拭き取らないで大丈夫です。専用レシピブックによると、拭き取らないほうがふっくら美味しい焼き芋に仕上がるとのこと。
お芋をセットして40分経過したところで開けてみると、プレート側にこんがり焦げ目がつき、うまく焼けていそうな雰囲気。念のためつま楊枝で刺して確かめてみたところすんなり刺さり、しっかり焼き芋が焼けた感触です(筆者は個人的にしっかり焼けたホクホクのタイプが好きなので5分追加で焼きました)。
触れるくらいの温度まで下がってから割ってみると、金色に輝く“最高の焼き上がり”です。見てるだけでお腹が空いてきます。実際に食べてみても美味しく焼き上がっていました。しっとりしつつもホクホクで、プレートに備長炭が入っているからでしょうか、以前我が家のオーブンで、アルミホイルを巻いて焼いたものとは数段違う味がします。芯までしっかり熱が通っていて、かたい部分もありません。
さつまいもアンバサダー協会監修のレシピが優秀
その後、「紅はるか」「シルクスイート」「紅あずま」など数種類の芋を試して味わってみましたが、ネットリ系・しっとり系・ホクホク系すべて上手に焼きあがります。以下、それぞれ簡単な感想です。
- 紅はるか:ネットリしていて、もうこれはスイーツ。一気に食べると胸やけするほど甘いので、飲み物と一緒に一口ずつ噛みしめながら食べました
- シルクスイート:しっとりなめらかな舌触りで甘さも中々。個人的に一番好きでした
- 紅あずま:とにかくホクホクに仕上がりました。色は薄めで甘さは若干控えめ。落ち着く味です
すべて焼く時間は40分間をベースにしましたが、太さや好みに合わせて±5分程度変えるとより自分の好みにあった仕上がりに近づきます。焼き時間を減らすと食感がより残り、増やすとより柔らかく仕上がります。
プレートの形の都合上、ずんぐりとした太すぎるサツマイモは本体を閉じられないため焼けませんが、プレートは若干クッションが効いていて沈み込むため、直径6cm弱までと、かなりの太さまで問題なく対応します(レシピブックのおすすめの太さは直径5cm)。スーパーでサツマイモを購入するときに、適したサイズを買うよう心掛けるだけで特に不自由は感じませんでした。
個人的に嬉しかったのは、付属する専用レシピ。一般社団法人 さつまいもアンバサダー協会が監修したというだけあり、簡単且つサツマイモの魅力を活かしたレシピがたくさん収録されています。一例をあげると、「さつまいものガレット」「大学いも」「焼きいもシャーベット」「焼きいも春巻き」など、いくつか試しに作ってみましたがどれも満足。
タイマー音……気になる人がいるかもしれない
使っていて気になった点は1つだけありました。焼き上げている間、本体自体から出る動作音はかなり静かで、たまに水分が蒸発したような音がするだけ。ですが焼き上げている間、タイマーの「チッチッチッチ」という音が常に鳴っており、気になる人がいるかもしれません。筆者も、トースターなどの音は2~3分間なので気になりませんが、焼き芋を焼く40分間となると若干気になりました。
広い家や、キッチンと仕事部屋など、部屋が分かれていると大丈夫かもしれませんが、テレワーク中にリビングで焼くと、仕事に集中しづらいので(締め切りに追われているような感覚に……)、焼き上がりを知らせる「チーン」の音のみにしてほしいところ。
ともあれ、お店で売っているようなクオリティの、芯まで火の通った美味しい焼き芋を簡単に作れるため、非常に気に入りました。ホットサンドメーカー、焼きトウモロコシメーカーとしても使えるので、年中活躍の場がありそうです。
筆者は今後、品種・焼き上がり時間のさまざまな組み合わせを試してみて、「さらなる美味しい焼き芋」を探し求める旅に出かけようと思います。