キャンプなどで便利な缶詰。温める際、缶のまま直火にかける方もいるかもしれません。しかしその調理方法、実はとても危険なのだそう。
「世界一臭い食べ物」と言われるスウェーデン産の塩漬けニシンの缶詰・シュールストレミングの正規代理店である三幸貿易(@SANKO_TRADING)公式アカウントが注意喚起のツイートをしています。
(・~・ ).。oO(キャンプブームで缶詰の直火(オーブン含む)調理を紹介している記事や動画がよくあります。
缶は金属腐食を防ぐ為、樹脂でコーティングされており、BPA(ビスフェノールA)が多く使われます。
BPAは一般的用途での溶出はほとんどありませんが、120度を超える加熱では溶け出します。)(@SANKO_TRADINGより引用)
そもそも缶詰は、密封の容器として作られており、直火で加熱調理することは想定されていないそう。それだけでなく、金属腐食を防ぐために樹脂でコーティングされており、直火やオーブンのように高温で加熱すると有害な物質が溶けだすことも。そして樹脂に多く使われているBPA(ビスフェノールA)は発がん性や健康被害が報告されている物質だと言います。
(・~・ ).。oO(BPAは内分泌かく乱作用があり、発がん性や様々な健康被害が報告される物質です。(日本政府でもEU、アメリカでも常温での溶出基準については厳格に管理されています。)
— 三幸貿易公式 (@SANKO_TRADING) October 18, 2022
缶詰の加熱は湯煎でお願いします。
火を止めてからお湯に入れても充分温まります)https://t.co/9soafYCUyn
また、公益社団法人日本缶詰びん詰レトルト食品協会のWebサイトでも「缶詰の直火かけ自粛のお願い」のページで「缶詰の直火かけは絶対に避けてほしい」と呼びかけを行っています。有害物質が溶け出すだけでなく、未開封で加熱すると缶内部の圧力が上昇して破裂したり、開封の際に高温の食品が噴き出したり、空焚き状態だと火災や異臭の原因にもなるとのこと。
このツイートには「全く知りませんでした」「オイルサーディンをそうやって食べるの、昔に紹介してもらって気に入ってやってたのですが……アウトやったのかもですね」「それで缶詰の記載には湯煎で……と書いてあるんですね」と「知らなかった」という声が続々と寄せられました。
意外と知らない「缶詰の直火調理は危険」というこの内容、ツイートをした三幸貿易の担当者さんに、投稿のきっかけについて伺いました。
投稿者に聞いてみた!
――三幸貿易さんが今回の投稿をされたきっかけをお教えいただけますでしょうか。
弊社で取り扱う缶詰をフォロワー様が召し上がった時、ツイートで紹介してくださる事が多いのですが、缶のまま調理されているケースが数件ありました。個別にリプライで伝えるよりも全体に注意喚起の必要があると考え、今回のツイートを投稿しました。
――「知らなかった」「怖い」等、多くの反響が寄せられております。率直なご感想をお教えいただけますでしょうか。
こう言うネガティブな情報を発信する怖さは「やっぱり缶詰って身体に悪いんだ」という全否定的な方向に繋がりがちな点にあります。実際「お湯を注ぐだけで溶け出すからキケン!」など、本来の主旨からかけ離れたツイートも数多くありました。
寝た子を起こしたくない思いは当然ありますが、やはり危険な使い方に向き合って正しい情報を発信する責任があると考えております。
缶詰は正しく使って頂ければキャンプに非常に有用で、環境にも優しい商品です。イメージに惑わされず、正しい使用法でアウトドアライフを楽しんで頂きたいと思いますね。
便利でおいしい缶詰ですが、調理方法は注意したいもの。なお日本缶詰びん詰レトルト食品協会のサイトでは「缶詰のまま中の食品を温めたい場合は、ふたを開けた状態で、湯煎する」ことをおすすめされています。三幸貿易の担当者さんが言うように、正しい使用法で楽しみたいものですね。
(・~・ ).。oO(キャンプブームで缶詰の直火(オーブン含む)調理を紹介している記事や動画がよくあります。
— 三幸貿易公式 (@SANKO_TRADING) October 18, 2022
缶は金属腐食を防ぐ為、樹脂でコーティングされており、BPA(ビスフェノールA)が多く使われます。
BPAは一般的用途での溶出はほとんどありませんが、120度を超える加熱では溶け出します。)