東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『最高のオバハン中島ハルコ』(毎週土曜23:40~)で、いづみ(松本まりか)が勤める食事の友社『グルメシ!』編集長の尾石初郎役を演じる俳優の今野浩喜が、同作の撮影での印象的なエピソードなどを語った。
――第1弾に引き続き第2弾のオファーを受けて、いかがでしたか? また第1弾との違いを感じることはありますか?
第2弾の話を聞いて「またやるんだ!」と嬉しかったです。とはいえ、尾石は編集部にいるだけで、松本まりかさん演じるいづみとしか接点がないので「またチームハルコのみんなと会える!」 とまではなりませんでした(笑)。
第1弾との違いは「今回は撮影が1日で終わらないんだな」と(笑)。前作は全8話分の“編集部シーン”を1日で撮り切り、クランクインしたその日にクランクアップしたんです。今作は全10話なので“編集部シーン”の撮影は、2日間にわたってはいるのですが、1日目も2日目も、丸々1日使っていない! ここのスタッフさんはとにかく撮るのがすごい早いから、短い時間で済んじゃうんです。
加えて、今回「初めて地方ロケに参加できる!」となって、行くのは今作舞台の岐阜かと思いきや、名古屋仏壇がテーマの第3話だった……でも「そのすっごい短いシーンのために愛知まで行くんだ!」と思わず笑っちゃいましたね。もちろん日帰りでしたけど。もうね、スタッフさんのスケジュールの組み方が素晴らしいのは良いんですけど「俺そんなに忙しくないんだけどな」って(笑)。泊まり仕事でも全然構わないし、カットだってもっと割って「たっぷり時間取って撮影してもらってもいいのにな」と思っちゃいました。
――前作は“折り紙を使った演技”でした。
言葉は悪いですけど、前作では色々やらされましたからね(笑)。今回の尾石は「古き良き日本のおもちゃや駄菓子にハマっている」という設定なので、デスク周りや後ろのラックに並ぶおもちゃを使って今作も色々やっていますよ!
実は、尾石のおもちゃの変化より、椅子がゲーミングチェアになっているほうが真っ先に気づきましたね、ゲーム好きなので。尾石はいづみに取材を指示するだけで、編集部にずっといるので腰が悪くならないよう「自分の椅子だけ変えておくか」ということでしょうが、この強行はいくら編集長とはいえ仕事ができる人じゃないと許されないですよね。前作でも力説しましたが、尾石は遊んでいるだけのように見えて、絶対仕事ができる人なんです(笑)!
――一番印象に残ったおもちゃは?
第2話の松本さんとの糸電話。初めて糸電話を使ったのですが「意外とちゃんと聞こえるんだ!」と感心しました。そんな新たな発見があった43歳の夏でした(笑)。ファミコン世代なのでメンコで遊んだこともないですし、親がオヤツでも何でもとにかく自分で作るのが好きだったので、実は駄菓子とかも全然……だから正直こういうのを見てもエモさは感じないんです。でもこのラックはスタッフさんが毎話変えていて、岐阜の鮎菓子モチーフやゆるキャラを置いていたりもするのでその変化も是非注目して欲しいですね。
――印象的なエピソードは?
松本さんから聞いた、俺以外の出演者の大変さ。大地さんや松本さんをはじめとするレギュラー陣の皆さんが、岐阜や愛知のホテルを移動しながら長期ロケをしていると初めて知りまして、俺はこのドラマに関わっていながら、そんな苦労を微塵も感じていなかったから「結構みんな大変なんだ」と実感しました。地方ロケがふんだんにあるドラマって最近あまりないなか「今回はたまたま色んな自治体のご協力があり移動させていただけている。地方の皆さんが『あのドラマね!』と快く協力してくださっている」と聞いて、前作の実績があるからなのかなと思うと嬉しかったですね。
――CM共演が続くなか、ドラマではまだ主演の大地真央さんと会えていません。
ここまでお会いできないと「もしかして大地さん、俺のこと共演NGなのでは?」と不安になります。「CMは我慢して会っているけど」なんて思っていたらどうしようって(笑)。
もう4年CMではご一緒していますが、俺はどの現場でも人に積極的に話しかけるタイプじゃないので、大地さんは「この人、なんか機嫌悪そう」「ちょっと不気味」と思っている可能性もある。実はこのドラマ以外でも、俺、大地さんのドラマにモブで出ていることが多いんですね。 この付かず離れずの距離感を良く思っていたらいいですけど……大地さんの本音を知りたいけど知るのが怖い。
――最後に視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。
実は、9話と10話で大地さん演じるハルコ先生とちょっとした接点がありまして……キーワードは“電話”“リモート”“監督こだわりの14番”です。お楽しみに!