モバイル通信の累積データ量は、iPhoneの使い心地に影響しかねない重要チェックポイントです。キャリアとの契約にもよりますが、多くの場合1カ月あたりの決められたデータ量を超えると通信速度制限が発生し、WEBページの閲覧が難しくなるほど快適性が損なわれます。
そうならないためには、消費したデータ通信量をときどきチェックするほかに、どのようなアプリ/サービスで消費したかを確認することが重要です。多くのキャリアが月内のデータ通信量をチェックできるアプリを提供していますが、細かい内訳を調べる場合は『設定』→「モバイル通信」画面で確認することになります。
そのなかの「システムサービス」には、iOS組み込みの通信機能/サービスが利用したデータ通信量が表示されます。位置情報の精度を高めるため携帯基地局と通信したことを意味する「時間と場所」、地図データのダウンロード量を意味する「地図サービス」、WEBブラウジングなど名前解決の回数に比例して増える「DNSサービス」など、iPhoneの基本機能に関するものばかりなことがわかるはずです。
しかし、設定次第で節約できるものもあります。「ソフトウェアアップデート」はその代表格で、iOSのソフトウェアアップデートのダウンロードがモバイル回線経由で行われたことを意味します。iOSのソフトウェアアップデートは数百メガは当たり前、1ギガ超えも珍しくないため、通信速度制限を避けたいのならばモバイル回線経由でのダウンロードは禁じ手です。
ソフトウェアアップデートのモバイル回線経由でのダウンロードを防止するには、『設定』→「一般」→「ソフトウェアアップデート」画面で自動アップデートを無効化しておきます。5Gプランを契約している場合には、『設定』→「モバイル通信」→「通信のオプション」→「データモード」画面で「標準」か「省データモード」をチェックしておかなければなりません。これで、ふと気付いたらモバイル通信経由でiOSソフトウェアアップデートがダウンロードされていた、という事態は防げるはずです。