去る10月17日、東京・秋葉原UDXの一室を貸し切ってThinkPadのユーザー向けイベント「ThinkPad30周年 大和魂2022」が開催されました。レノボによる一般ユーザー向けイベントはこれまでにも何度か開催されてきた一方、時勢もあってここ数年は行われてきていませんでした。それが30周年の節目となる今年に復活。製品開発に携わるエンジニアも多数出席し、ものづくりのこだわりについてトークセッションを行いました。
今回、メディア向けにも席が用意されていたので、レノボ製PCを持っていない筆者もイベントに参加。画像多めでイベントの様子についてお送りします。
メディア向けの発表会では言ってなかった情報まで開陳
イベントは普段メディア向けの発表会で矢面に立っている広報の方々に加え、商品企画や製品開発に実際に携わっているエンジニアの方々も多数登壇。一方、参加者は事前に公募された歴戦のThinkPadユーザーで、会議室は一面ThinkPadだらけ。なにやら異様な熱気に包まれており、レノボPC未所持の筆者はかなり肩身が狭く感じるほどでした。
各登壇者の発表内容は、ThinkPadの沿革から累計出荷台数2億台を超えたことまでさまざま。中盤に差し掛かるにつれて、実際にレノボ・ジャパン大和研究所で製品開発に携わるエンジニアへとバトンタッチされ、現行フラッグシップモデル「ThinkPad X1 Carbon Gen 10」や折りたたみに対応する「ThinkPad X1 Fold」の開発秘話が明らかにされました。
正直、はじめのほうは「メディア向けの発表会でだいたい聞いたことあるかな?」と思っていましたが、後半の内容はほぼ初見。全く聞いたことない内容も多数あったので、今回参加してあのトークを聞いた一般ユーザーのThinkPadにおける知識レベルは、かなりのレベルに突入していると思います。
今回話を聞いていて腹落ちした、というか納得したのは、横浜・大和研究所の製品開発能力が極めて大きいという点です。レノボといえば巨大な外資系企業。なんとなく「製品はだいたい外国で作られてるのかな」と思っていましたが、今回話を聞いていて、フラッグシップたるThinkPadシリーズを含む、主要ラインナップが日本で設計・開発されているということが実感として得られました。
供給や生産については海外拠点との連携も当然必要になりますが、(一部モデルの)製品開発についてはほぼ日本国内で完結、あるいはほぼ完全に主導しているという印象。今回登壇されていた方々からは、「ものづくり」に携わっているという誇りのようなものを感じることができました。
ユーザープレゼン実施! Z世代にThinkPadファンを増やすには
開発者のトークショーに続き、事前に応募を受け付けていた一般ユーザーによるプレゼンが実施されました。お題は「Z世代など若い世代にThinkPadファンを増やすには?」というもので、昨今ThinkPad Z13などの投入でレノボが注力している領域。登壇したのは実際にZ世代の現役学生さんと、大学講師の2名でした。
ざっくりまとめると、お二方ともThinkPadが他のノートPCより優れている点は多数あるが、これを知ってもらう施策がもっと必要とのこと。開発者や広報担当者からのフィードバックもあり、これからの販売戦略・製品開発に生かされていくかもしれません。
プレゼント大会のクイズは超難問。レアな模型が景品に
最後にプレゼント大会が実施されました。スマートフォンからクイズに回答するというもので、このクイズが超難問。今日の登壇者の話を精密に記憶していれば回答できる問題のほか、かなりマニアックな問題までバリエーションが豊かに用意されており、手が込んでいた印象。はっきりいって筆者には全くわからず、景品入手とは行きませんでした。
なお、今回は東京でのイベント開催となりましたが、12月9日~10日は大阪で「Think Innovation Exhibition」を開催予定(このレポートで紹介した大和魂とは異なるイベントです)。梅田・ルクアイーレ9階の梅田 蔦屋書店で実施予定なので、関心のあるThinkPadユーザーは特設ページをご確認ください。