11月に入り、特に朝晩はすっかり冷えるようになった。朝は布団から出るのも辛くなってきたし、仕事帰りは夜風が身に凍みる。そんな季節に身も心も温めてくれる存在といえば……そう、「鍋」である。

ということで、今回は鍋やスープ料理を何倍も美味しくしてくれる「にんべん」の“だしシリーズ”を実食してご紹介! そのストイックなまでにこだわった“旨み”を知れば、冬の食卓に欠かせない相棒となってくれるはずだ。

■魚介の旨みが大爆発! 「海鮮だし塩鍋つゆ」

だしや鰹節などの製造・販売を手掛ける日本橋の超老舗「にんべん」。創業は元禄12年(1699年)にまで遡り、今日に至るまで300年以上も鰹節を中心とした商いを続けている。ロングセラー商品の「つゆの素」や「フレッシュパック」などは誰もが一度は口にしたことがあるはずだが、実はここの作る鍋つゆがめちゃくちゃ美味いのだ。

たとえばこの「海鮮だし塩鍋つゆ」は今年9月に発売されたばかりの新商品。化学調味料、保存料、着色料無添加という点も嬉しいし、ストレートタイプだから味の濃淡で失敗することもない。

鱈や鶏肉などを入れると美味しいようだが、ぶっちゃけ「海鮮だし塩鍋つゆ」の味がキマっているので、具材は何を入れてもOK。この日は鱈と豚バラ、ワタリ蟹をメインに、豆腐やえのき茸などを入れてみた。

グツグツっとひと煮立ちさせ、実際にだしを一口すすってみると……

至福……!! 魚介の旨みが大爆発してやがる……!!

鱈や豚、蟹のだしも出まくっているが、ベースの鍋つゆがやはり最強に美味い。「海鮮だし塩鍋つゆ」は、鰹節、さば、まぐろ、ほたて、むろあじ、いわしといった6種類の香りと旨みを合わせているようだが、塩味ベースだからか、海鮮のバラエティ豊かな旨みがダイレクトに、そして津波のように押し寄せてくる。ちなみに、塩はまろやかな赤穂の天塩を使用しているらしい。この味わいはリアルに高級和食店レベル。締めには雑炊もいいが、うどんでも間違いないようだ。

■江戸前の濃い味わいがたまらない「鶏だし醤油鍋つゆ」

「鶏だし醤油鍋つゆ」も9月に発売されたばかりのニューフェイスである。こちらは鶏もも肉や鶏団子、しめじなどを具材にして食べてみたところ……

「海鮮だし塩鍋つゆ」とはまったく違う方向性の旨みが炸裂! にんべんが誇る鰹節の風味と鶏ガラだしのエキスがぎゅっと凝縮されており、これがキリッとした濃口醤油と合わさってめちゃくちゃ美味い。とてもコクが深く、ほんのりとした甘みもある。だしの味が染み込んだマロニーも……たまらん! 江戸っ子が好みそうな濃い口のスープがヤミツキになるが、完飲にはご注意を。雑炊はもちろん、蕎麦で締めるのもオススメとのことだが、確かにこれは蕎麦に絶対合う。

■デザインを刷新! 「だしが世界を旨くする 鍋スープ」シリーズ

にんべんの鍋スープといえば、「だしが世界を旨くする 鍋スープ」シリーズも絶品ということで知られている。

こちらもちょうど9月にパッケージを刷新したようだが、このデザインだけでも美味そうではないか。1人前から使えて便利な小分けタイプの鍋用液体調味料なので、一人暮らしの人でも使いやすいに違いない。こちらも化学調味料無添加。

■手軽なポーション仕様! 「鶏がらかつおだし」「12種の野菜ブイヨン」

続いて、「ぎゅ~っとポーションだし」シリーズに新フレーバーとして加わった「鶏がらかつおだし」「12種の野菜ブイヨン」。使い切りできる個包装仕様だからとても手軽なうえに、いつでもフレッシュな風味が楽しめる。

「鶏がらかつおだし」は阿波尾鶏のガラスープと鰹節を素材として使用しており、「12種の野菜ブイヨン」のほうは、たまねぎ、さつまいも、キャベツ、にんじん、しょうが、赤ピーマン、白菜、セロリ、じゃがいも、ねぎ、にんにく、かぼちゃの12種の野菜と鰹節、鶏ガラだしを使用している。

「鶏がらかつおだし」を使えば、めちゃウマの中華スープも簡単に作ることができる。水500mlに対してポーション1つ、好きな具材を入れ、塩や醤油で塩分を調整すれば完成だ。今回はわかめと豆腐、溶き卵に長ネギ、胡麻というシンプルな具材で作ってみたが、鶏ガラと鰹だしの風味豊かで上品な旨みがしっかりと立っていて、これまた美味しい。野菜炒めやチャーハンにも使えるし、中華粥やナムルなんかを作るのにも向いているようだ。

こちらのポトフは「12種の野菜ブイヨン」を使って作ってみた。水300mlにポーション1つ、ウインナー、人参、じゃがいも、白菜、刻みニンニクを入れて塩コショウを適量。あとは適当に10~15分ほど煮込むだけで、めちゃくちゃ美味いポトフの完成である。野菜は4種類しか使っていないが、「12種の野菜ブイヨン」のおかげで複雑な旨みがぎゅっと凝縮されており、料理としてかなりハイレベルな仕上がりに。人生で初めてポトフを自作したが、こんなに美味しいポトフをこんなに手軽に作れるとは……ちょっと感動である。こちらはピラフを作るときなんかにも応用できるとのこと。

■やっぱり速水もこみちさんはスゴい! 「ハーブ香る白身魚のトマト煮」

最後に紹介するのは、にんべんが俳優の速水もこみちさんと共同開発している「だしとスパイスの魔法」シリーズの新商品「ハーブ香る白身魚のトマト煮」。鰹節のだしとトマトのコラボということだが、正直最初は「合うのか? 」と半信半疑だった。しかし、実際に試してみると……

めっっっちゃ美味い! トマトと鰹節ってこんなに合うのか! 鰹節ってすげぇ!! 使用した食材は鱈とトマト、じゃがいものみで、調理時間も10分程度。それでこんなに美味しい料理が完成するとは……速水もこみちさん、スゴすぎるぜ。そのお味はというと、トマトの甘みとまろやかな酸味に濃厚な鰹節だしの風味がベストマッチ。バジルとオレガノの上品な香りも手伝って、高級感のある味わいに仕上がっている。ご飯にもめちゃくちゃ合うし、きっとパンやパスタなんかにも合うはずだ。

バラエティ豊かな料理を紹介してきたが、共通するのはどれも鰹節を中心とした“だし”の味わいが凄まじいということ。つい具材の質や種類にばかり気が取られがちだが、だしにこだわることで、料理というのはここまで美味しくなるのだということを再確認させられた次第だ。

これからの季節、ますます鍋やスープが一層美味しくなる。ぜひ、にんべんのだしシリーズを使い、ホットで美味しい冬を過ごしてほしい。