映画『ラーゲリより愛を込めて』(12月9日公開)の完成披露試写会が8日に都内で行われ、二宮和也、北川景子、松坂桃李、中島健人、桐谷健太、安田顕、瀬々敬久監督が登場した。
同作はノンフィクション作家・辺見じゅんによる著書の実写化作。第二次世界大戦終了後、60万人を超える日本人が不当に抑留され捕虜となったシベリアの強制収容所(ラーゲリ)で、ただ一人、生きることへの希望を捨てなかった山本幡男(二宮)の半生を描く。
大胆に背中がカットされたドレスで登場し客席を魅了した北川。男性陣が収容所のシーンで過酷な撮影をする中、夫を待ち続ける妻を演じ、完成した作品にも「すごすぎて、何も言えなかったです」と感動。「ラーゲリの撮影見学に行きたいと言ったら、二宮さんに『来ない方がいい』と言われたんですけど、それくらいみんなすごい真剣にやってるんだろうなということが作品から伝わってくる」と絶賛した。
監督からの要求について、北川は「『サザエさんみたいな感じで』と言われました。『ん?』と思ったんですけど、チャーミングってことですよね」と明かし、男性陣も「初耳!」と驚いた様子に。監督は「実際にご子息に聞くと、すごくドジなお母さんだったと聞いて。料理も上手くないし、学校の先生なんだけど、図画工作や音楽の授業の前の日は暗くなっていたとか。良妻賢母じゃなくて、チャーミングなお母さんでお願いしますと言って、やってくれました」と意図を説明する。
北川は「毎回、『サザエさんだったらどういう風に驚くかな』とか意識しました」と振り返り、二宮は「それはサザエさんになっちゃってるから!」とツッコミ。北川は「状況がシリアスなんですけど、ほっこりできる、途中途中で笑えるあたたかい気持ちになれるシーンにするには、監督のおっしゃる通り、サザエさんなんだろうなと思って、どこか明るさを持ってやりたいなと思いました」と語った。