JR四国は8日、線区別収支と営業係数を公表した。2020年度に続き、2021年度も全線区で営業損失を計上。2020年度との比較では、営業収益が新型コロナウイルス感染症の影響から一部回復した結果、営業損失は199億3,400万円となり、26億4,100万円減少した。
ただし、2019年度との比較では、営業損失が67億8,600万円増加しており、新型コロナウイルス感染症の影響等による厳しい状況が続いている。JR四国の全線における2021年度営業係数(100円の収入を得るために要する費用。「100」を超えると赤字)は「233」となった。
個別線区の状況として、本四備讃線(児島~宇多津間)は支援措置に伴う国による本四連絡橋(鉄道関連部分)の更新費用負担等で営業費用が減少した結果、営業損失は4億3,500万円となり、対前年で11億200万円減少。2021年度の営業係数は「125」(2020年度は「207」)となった。
予土線(北宇和島~若井間)は、営業収益・営業費用ともに前年度に計上した補償金工事の反動減などで減少した結果、営業損失は9億2,000万円となり、対前年で3,400万円減少している。しかし、営業収益の規模が小さいため、2021年度の営業係数は「1,761」となり、2020年度の「1,401」より悪化した。その他、牟岐線の阿南~阿波海南間も2021年度の営業係数が1,000を超え、「1,096」(2020年度は「1,185」)となった。