俳優の柄本佑が、2024年放送のNHK大河ドラマ『光る君へ』の藤原道長役を演じることが8日、明らかになった。同日、東京・渋谷の同局で会見が行われ、柄本、紫式部役で主演を務める吉高由里子、制作統括の内田ゆき氏が出席した。

  • 柄本佑と吉高由里子

大河ドラマ第63作となる『光る君へ』は、平安時代を舞台に、のちに世界最古の女性文学といわれる『源氏物語』を生み出した紫式部の人生を描く物語。大石静氏が脚本を手がける。柄本演じる藤原道長は、吉高演じる紫式部(まひろ)のソウルメイト。『源氏物語』の執筆をバックアップし、彼女の才能を花開かせる男性として描かれる。吉高と柄本は、2020年に放送された日本テレビ系ドラマ『知らなくていいコト』で共演しており、本作と同じく大石氏が脚本を手掛けていた。

柄本は「大石先生と吉高さんでこちらの作品をやられるというのは事前に知っていて、今年の3月くらいにお話をいただいたときに、おそらく数年前の一緒にやったドラマ(『知らなくていいコト』)が非常に楽しくて刺激的だったんでしょうね、心のどこかでなんで俺いないのかなと思っていたんじゃないかなと思います。だからこの座組に仲間入りできるというのがとにかくうれしくて、ぜひやらせてくださいと。お芝居としては吉高さんと一緒にやることが多いと思いますが、1年通じてまた、どんなまひろで、それに対してどういう道長が出てくるのか非常に楽しみです」と喜びと期待を語った。

吉高は、道長役が柄本に決まり、「心強いなという気持ちがまず始めに来ました」と心境を告白。「柄本さんは台本を読んでいて想像もしないようなお芝居をその場でされる方なので、それのリアクションがすごく楽しい1クールだった」と『知らなくていいコト』での共演を振り返り、「今回は台本がどう具現化されるのか、1年間を通してそばで見られるというのは楽しみでしたし、いろんな刺激をいただいた方だったので、今回もまた、まひろの心の最果ての人になるというのはすごくありがたいと思っています」と語った。

お互いの演技の好きなところを聞かれると、本人を前に2人とも「恥ずかしい」と大照れ。吉高は「佑くんのお芝居は大好きなので、近くでまたできるというのは長い作品のモチベーションにもなりますし、刺激にもなります」と述べ、「音声さんに怒られるんじゃないのっていうくらいウィスパーボイスで台詞をしゃべるときもあったんです。そういう想像もできないようなお芝居をされる方で、それを受けてプランニングしてない反応で返せる自分を感じられるのも楽しいですし、今回も脚本が大石さんですから。あの女性は普通じゃないです。楽しみです」と話して笑いを誘った。

柄本も「僕も吉高さんのお芝居が本当に好きで、数年前にやったドラマのときも吉高さんにあの役を出してもらっている部分が非常にあって、自然とウィスパーボイスであったり、受けてくださる度量が大きいのでその懐の深さに毎回驚きます」と吉高の魅力を述べ、「吉高さん割とクールなんですよ。僕の中では魅力の一個で、そんな姿をたくさん、1年間は最低でも見られるので楽しみにしています」と続けると、吉高は報道陣に向かって「ちゃんとクールって書いておいてくださいね」とアピールしていた。