米航空宇宙局(NASA)は、現地時間10月28日、推定1,000京ドル(約15垓円)相当の貴金属が眠っているという小惑星「プシケ」への探索ミッション「Psyche」の再開を発表した。2023年10月10日に探査機の打ち上げを予定している。
小惑星「プシケ」は、火星と木星の間にある小惑星帯に位置し、直径は推定226キロメートルとされている。この惑星は、原始惑星が別の天体と衝突したことで、外側の地殻が剥がれ、中心核がむき出しになった姿だと考えられている。また、ほとんどが金属でできている可能性あり、金やプラチナ、ニッケルなど全て合わせると推定1,000京ドル(15垓円)相当の貴金属が眠っているのだという。単位が大きすぎて、あまりピンと来ない。
今回の探索ミッション「Psyche」は、小惑星「プシケ」の周回探査を目的としたミッション。この惑星を探索することは、惑星の中心核の形成についての研究を推進するものとなるようだ。NASA科学ミッション本部副長官のThomas Zurbuchen氏は、「今回のミッションがもたらす科学的な知見と、地球の核の理解に貢献できることに興奮しています」とコメントしている。
このミッションは当初、2022年8月に探査機を打ち上げ、2026年には小惑星に到着、探査をする予定だったが、地上試験で用いられるソフトウェアの問題や開発上のトラブルにより、打ち上げが延期されていた。独立審査委員会を立ち上げ、ミッションの延期につながった問題点の調査や、問題の克服に取り組み、今回のミッション再開、来年の探査機の打ち上げの発表となった。
ネット上では「これを地球に持ち帰ることができたら資源国家が没落するな」「素材として手に入りやすくなるといいな」「小惑星にそんな資源があるのだとしたら、将来は宇宙開発が重要になりそうだね」などの声が寄せられた。