ASUSから久しぶりのZenfoneシリーズスマートフォン「Zenfone 9」が登場しました。Zenfoneと言えば古くはコスパ最強のスマートフォンでしたが、ここ最近は回転式カメラを搭載した「Zenfone 8 Flip」などカメラ性能も強化しています。昨年発売された「Zenfone 8」は5.9インチ画面を搭載する小型モデルでした。
Zenfone 9はそのZenfone 8 FlipとZenfone 8の特徴的なところを合体させたような製品です。Zenfone 9の最大の特徴は動画撮影性能で、スマートフォンで動画を日々撮影しているYouTuberなどにに最適なスマートフォンと言えるかもしれません。今回は9月にドイツの展示会(IFA 2022)で取材した写真と、日本で披露されたアクセサリの写真を合わせてZenfone 9を紹介します。
Zenfone 9の最大の特徴はその小さなボディー。148x68.5x8.9mmと小型で、縦横のサイズは「iPhone 14」よりコンパクト。重さも169gと軽量で持ちやすく、最近の大型化したスマートフォンに慣れていると非常に持ちやすいと感じました。
本体カラーは4色。ミッドナイトブラック、ムーンライトホワイト、サンセットレッド、スターリーブルー。いずれも派手な仕上げではなく落ち着きのあるナチュラルな色合いで「大人向けのスマホ」といった印象を受けます。どんな服装にも合いそうな色合いでもあり、日々使うスマートフォンとして飽きがこないデザインとも感じます。背面の触り心地はややざらざら感があり滑り止め効果もあるようです。指紋の跡もつかないのでケース無しでこのまま使っても気にならないでしょう。
さてZenfone 9の最大の特徴は背面に目立つ大きなカメラ。5,000万画素の広角と1,200万画素の超広角の2つを搭載します。
メインカメラには強力な手ぶれ補正機能となる「6軸ハイブリッドジンバル」を搭載。これはカメラのレンズそのものが本体のゆれを吸収するように動き、アクションカメラのように歩きながら動画を撮影してもブレの無い動画撮影が可能になります。もちろん写真もきれいに撮れますが、普段から動画ばかりを撮影している人にはこのジンバル機能は大きな魅力になります。
Zenfone 9の動画撮影をフルに活用したい人向けのアクセサリ「Zenfone 9 Smart Backpack Mount」も大きな注目を集めています。これはバックパックのショルダーベルトに装着するアタッチメントとケースがセットになった製品です。
付属のケースはアタッチメントと収縮自在なワイヤーでつながっています。Zenfone 9をこのケースに装着し、使わないときはアタッチメントの台座部分に収納することができます。台座部分に本体がしっかりとはまるため、走ったりしてもZenfone 9がベルト部分から落ちることはありません。
たとえば街の中を歩きながら目の前の風景を撮影したいと思ったら、Zenfone 9に手をかけて本体を引っ張れば自動的にカメラが起動します。カメラアプリを起動しなくても即座に写真や動画を撮影することができるというわけです。しかもワイヤーでつながっているので、登山中などアウトドアでカメラを使用中に誤ってZenfone 9を手から滑らせても、地面に落下させて破損するのを防いでくれます。
本体のジンバル機能だけでも優れていることに加え、普段から街歩きなどで動画を撮影しているYouTuberや、旅行・アウトドアなどでいつでもすぐに動画を撮りたいと考えている人がこのアクセサリを使えば、Zenfone 9は他のスマートフォンにはない機動力のある最強動画スマートフォンになるわけです。ボディーが小型なのでカメラとしても握りやすいのも大きなメリットです。
Zenfone 9は日常的に使うメインスマートフォンとしても優れています。チップセットはハイスペックなSnapdragon 8+ Gen 1を搭載しているので動作に不満が出ることは無いでしょう。また電源ボタンは指紋認証センサー兼操作を割り当てできる「Zen Touchボタン」になっており、ボタン一つで様々な操作を簡単に行えます。さらに画面の横からスワイプしてショートカットを表示できるエッジツールなど、小さいボディーを使いやすいような機能が搭載されています。
スマートフォンのカメラ性能は画質が重視されますが、Zenfone 9はハードウェアで制御する強力な手振れ補正機能に加え、実際に動画を撮影する際に本体性能を最大限引き出せるアクセサリも用意されています。Zenfone 9は動画撮影カメラとして、現時点で最強のスマートフォンと言えるかもしれません。