社会人になると、服装や持ち物が学生時代とは変わりますよね。そのため、実際に社会に出る前に、何を揃えるべきか確認しておくことが必要です。
そこでこの記事では、来春、新社会人となる皆さんに向けて、「新社会人に必要なもの」をまとめました。また、入社までに準備すべきこと、やっておくと良いこともあわせて解説しています。記事を参考に、余裕を持って社会人になれるよう準備を進めてみましょう。
■新社会人に必要なものは?
<身だしなみを整えるための必需品>
社会に出ると、まず求められるのが「身だしなみを整えること」です。取引先のみならず、毎日一緒に働く同僚にも悪い印象を与えない、清潔感のある身だしなみを心掛けましょう。身だしなみを整えるために持っておきたいグッズには、以下のようなものがあります。
・スーツ
職場の服装規定にもよりますが、少なくとも1着は必要でしょう。作業服や制服が支給されない場合は、2~3着準備したいところです。同じスーツを毎日着るとすぐにくたびれてしまいますので、休ませる時間を設けましょう。
・ワイシャツ
毎日スーツを着用する職場なら、ワイシャツは1週間分(5枚)用意しましょう。色は白が基本ですが、華美でないシンプルな色付きシャツも持っておくと、着こなしにバリエーションができます。
・インナー
ワイシャツから素肌が透けて見えるのを防ぐため、インナーの着用も必要です。ワイシャツと同じく1週間分用意しておけば、平日洗濯できなくても困りません。
・腕時計
学生時代はスマートフォンで時間を確認していた人も、社会人になったら腕時計を身に付けましょう。シンプルで時間が確認しやすいものがおすすめです。
・ハンカチ
ワイシャツやインナーと同じく、1週間分用意しておきましょう。
・ビジネスバッグ
ビジネスバッグは就職活動の時に使用していたものでも問題ありません。もしくは、仕事内容、配属先に適したバッグを用意しましょう。
・ビジネスシューズ
スーツに合う靴をまずは1足用意しましょう。こちらも、就活時のものを使っても構いませんが、配属先が決まったら仕事内容に適した靴を買い直すと良いでしょう。営業などたくさん歩く職種の場合、何足か用意しておく必要があります。
・ビジネス用の靴下
ビジネス用の靴下は、会社から指定がない限り、白色は避けるようにします。スーツに白い靴下を合わせるのは、基本的にはNGとされているためです。柄物や派手な色のものも避け、シックな色合いの靴下を選びましょう。こちらも1週間分用意します。
・ベルト
スーツに合わせ、2本ほど用意しておきましょう。
・財布
過度に派手な財布でなければ、学生時代のものを引き続き使って問題ありません。ただし、スーツに合わないなどの場合は、シンプルなものを買い直しましょう。
・歯ブラシ、エチケットブラシ、携帯用ミラー
清潔感を保ったり、身だしなみを整えたりするため、これらのグッズも揃えておきましょう。
<男性が用意したいもの>
上記のほか、特に男性でスーツ着用が義務付けられている場合は、以下のものも用意しておくと良いでしょう。
・ズボンプレッサー、アイロン
スーツのまま長時間座っていると、ズボンにシワがつき清潔感が損なわれることがあります。ズボンプレッサーやアイロンでズボンについたシワを伸ばし、ケアするようにしましょう。
・ネクタイ
華美になり過ぎないネクタイを、3~5本ほど用意します。ネクタイは、持っているスーツに合わせて選び、デザインの異なるタイプを持っておくと良いでしょう。
・ネクタイハンガー
ネクタイハンガーがあると、ネクタイを綺麗な状態で保管するのに役立ちます。
・携帯ひげ剃り
ひげが伸びるのが早い人は、外出先でもケアできるよう携帯ひげ剃りがあると安心できるでしょう。
<女性が用意したいもの>
女性の場合、必要に応じて以下のグッズも準備しておきましょう。
・ストッキング
ストッキングが伝線した時のため、予備のものを多めにストックしておくと慌てずに済みます。
・メイクセット
派手になり過ぎない色のメイク道具を揃えておきましょう。
・サブバッグ
ランチなどで出かける際、財布や化粧ポーチ、スマートフォンなどを入れて持ち歩くのに便利です。
<業務で必要となるもの>
次に、業務で必要となるアイテムを確認しておきましょう。
・文房具
ボールペン、メモ帳、ペンケースなどを準備しましょう。ボールペンは3色あると便利です。取引先に出向く機会がある場合は、比較的高級なものを持っておいても損にはなりません。
・印鑑
銀行印として使えるものと、インクが出るタイプの2種類を用意しておきましょう。会社から支給される場合もあります。
・名刺入れ
社会人になると、名刺入れが必要になります。名刺入れにもさまざまなタイプがありますが、シックな色合いの革製の名刺入れは長く使えておすすめです。
・ビジネス手帳
使いやすい手帳は業務によって異なりますので、配属先が決まってから購入しても遅くはありません。取引先で手帳を使用する場合、ある程度上質なものを買うと良いでしょう。
<いざという時あると便利なもの>
このほか、緊急時にあると役立つアイテムをご紹介します。
・略礼服、数珠
冠婚葬祭で着用できる略礼服、数珠を持っておくと、いざ必要になった時に困りません。葬儀については、会社で手伝いをするケースも考えられます。
・折りたたみ傘
外出先での急な雨に備え、軽量かつコンパクトな折りたたみ傘を用意しておきましょう。特に、取引先に出向く職種では、スーツや書類を濡らさないために重要です。
・絆創膏、常備薬
風邪薬や頭痛薬、胃腸薬などの常備薬、絆創膏を用意しておくと、急な体調不良やケガの際に役立ちます。
■入社するまでに準備すべきこと
次に、入社するまでに準備すべきことをチェックしてみましょう。
<給与口座の作成>
新社会人になると、給与を受け取るための銀行口座が必要になります。アルバイトをしている人はすでに口座を持っているかもしれませんが、会社が給与振込先の銀行を指定している場合もありますので、指定の銀行で口座を開きましょう。
指定がない、もしくは複数の銀行から選べるなら、会社や家の近くにATMがある、手数料が安いなど使いやすさやお得さで選ぶのがおすすめです。
<貯蓄用口座の開設>
給与口座とは別に、貯蓄用の口座も開設しておきましょう。給与口座一つだけですと、貯蓄用のお金と生活費が一緒くたになってしまい、管理が難しくなります。ぜひ貯蓄専用の口座も用意しましょう。
<印鑑の作成、住所票など証明書の取得>
入社後の事務手続きには、印鑑や住民票、戸籍等の証明書が必要になります。印鑑はシャチハタだけでなく、公的機関や銀行で使えるものも作っておきましょう。必要書類はよく確認し、早めに取得しておくと慌てなくて済みます。
<クレジットカードの作成>
社会人になったら、クレジットカードを1枚持っておくと便利です。たとえば、出張費用や経費を立て替える場面で役立ちます。クレジットカードを持っていないなら、入社前、時間があるうちに作成しておきましょう。
■入社前にやっておくと良いこと
最後に、必須ではないものの、入社までにやっておくと良いことをご紹介します。入社後の生活をイメージし、少しずつ社会人としての心構えを身に付けていきましょう。
<生活習慣を見直し体調を整える>
社会に出る前に、ぜひ今から生活習慣を見直し体調を整えておきましょう。学生時代は、夜型で不規則な生活をし、栄養面を考えず適当に食事をしていた人もいるかもしれません。
しかし、そのまま社会人になってしまうと、頭が冴えず仕事の効率が下がるだけでなく、不注意や遅刻で上司や同僚、取引先に迷惑を掛ける恐れもあります。朝型の生活に切り替え、健康的な食事をとって体調を整えることも、社会人にとっては立派な仕事の一つです。
<時間管理の習慣を身に付ける>
社会人になると、時間に遅れることに対して厳しい目が向けられるようになります。自分のせいで仕事の開始が遅れるなど周囲に迷惑を掛けるだけでなく、「あの人は非常識な人だ」という印象を与えてしまうことにもなりかねません。
そこで、今から時間管理の習慣を身に付け、時間を守るための行動を意識するようにしましょう。たとえば、いつも約束の時間ギリギリに着くように家を出ている人は、10分前には到着できるよう逆算して出発する、などです。
また、思いがけないトラブルにより、電車が遅延していることもあります。電車で出かける場合には、乗車予定の電車が定刻通り運行しているかどうか、出発前に確認する習慣も大切です。
<税金や社会保険について知る>
社会人として働き始めると、給与をもらうだけでなく、税金や各種の社会保険料を納めるようになります。そのため、実際に給与口座に振り込まれる金額は額面給与より減りますが、ただ「お金が天引きされているな」と無関心でいるのではなく、自分がどのような税金、社会保険料をいくら納めているのか知っておくことが大切です。
しかし、社会人になってからこのような知識を身に付ける機会はあまり多くありません。できれば、時間がある入社前に自分で学んでおきましょう。
<お金の管理術を学ぶ>
社会人はお金を稼げるようになる一方、一人暮らしの場合は生活費を全て自分の収入でまかなわなければなりませんし、そうでなくとも学生時代より出費が増えるでしょう。入るお金は増えますが、出て行くお金もそれなりに増えるのです。
「1ヶ月にいくら使える」と意識してお金を管理しないと、給料日前に生活費が不足するという事態に陥りかねません。また、学生時代と違い、将来のために貯蓄もすることでしょう。
お金のやりくりは実際に社会人になったら慣れるものですが、家計簿アプリを使い始める、貯蓄用口座を作っておく、1ヶ月の支出シミュレーションを考えるなど、今からできることは色々とあります。社会人になって忙しくなる前に、基本的なお金の管理術を学んでおくといいでしょう。
■良いスタートが切れるよう、準備を進めよう
今回は、新社会人に必要なものや、入社までに準備すべきことを解説しました。入社後は、新しい環境に慣れ、業務を覚えるだけで頭がいっぱいになってしまうものです。事前にできることは、可能な限り全てやっておきましょう。
新生活をイメージして準備を行うことで、気持ちも学生から社会人へと切り替わっていくものです。社会に出て活躍している自分を思い浮かべ、しっかり準備を進めましょう。