天気アプリの「これから1時間の降水量」とは、いま現在から1時間先までの降水量の予報を詳細に、分単位で表示する機能のことですね? それはiOS 16で追加された機能ですが、順を追って説明してみましょう。

まず、iOS 16では天気情報をアプリやWEBで扱うためのフレームワークとして「WeatherKit」が整備されました。天気アプリなど多くの天気予報を扱うアプリは、このフレームワークを活用することで詳細な気象データを高頻度に入手できます。対象地が日本の場合、気象庁のデータが使用されるようになるなど、質・量ともにデータが増えたことも大きな変更点です。

データソースの変更を受け、予想される降水量を地図にマッピングした「降水量マップ」も進化しました。12時間予報を1時間単位で表示できることは従来どおりですが、iOS 16の天気アプリでは1時間予報を1分単位で表示することも可能です。

ただし、2022年11月現在、1時間予報を1分単位で表示できるのはアメリカなど一部地域に限定されています。東京や大阪など日本で降水量マップを表示し、モードを1時間予報/1分単位に切り替えると、降水量のマッピングは消えて白地図状になってしまいます。日本での「これから1時間の降水量」は、残念ながらApple/WeatherKitの対応待ちです。

ところで、WeatherKitは天気アプリ以外にもマップやカレンダー、Siriなど多くのアプリに利用されています。「これから1時間の降水量」にかぎらず、今後は最新の気象情報がいろいろなアプリから提供されるようになるのかもしれません。

  • 天気アプリでは「これから1時間の降水量」を表示できますが、現在のところ地域限定です