東京商工リサーチはこのほど、2022年3月末時点において、ネット銀行がメインバンクの企業は3,446社となり、2013年(665社)と比べて10年間で5倍に増加したと発表した。
企業がメインバンクにしているネット銀行、1位「楽天銀行」
同調査は、東京商工リサーチが保有する155万3,601社の企業情報から、ネット銀行がメインバンクの企業を集計したもの。メインが複数の場合は、融資額が多い銀行をメインバンクとした。対象は、auじぶん銀行、GMOあおぞらネット銀行、PayPay銀行、住信SBIネット銀行、ソニー銀行、大和ネクスト銀行、みんなの銀行、楽天銀行、UI銀行の9行。
2022年3月末時点における、企業がメインバンクにしているネット銀行の1位は「楽天銀行」(1,394社)、2位は「PayPay銀行」(1,268社)となった。
同調査によると、「第二地銀や信金、信組に匹敵する水準に届きつつある。また、住信SBIネット銀行やGMOあおぞらネット銀行も順調に伸ばしている」という。また、ネット銀行をメインバンクとして取引する経営者は「入出金がリアルタイムにできるのがネット銀行の強み。制度融資が使える金融機関と使い分けている」と話しているとのこと。
2022年の企業のメインバンクランキングについては、1位「三菱UFJ銀行」(12万5,837社)、2位「三井住友銀行」(9万8,778社)、3位「みずほ銀行」(8万620社)と、3メガバンクが圧倒的に多い結果となった。
2013年と2022年の10年間の増加率をみると、メガバンク3行は5.7%増、ネット銀行9行は418.1%増と5倍に増えた。
同調査では、「ふくおかFGの『みんなの銀行』、東京きらぼしFGの『UI銀行』など、銀行系のネット銀行、デジタルバンクも増えている。リアル店舗にない多様な利用者ニーズに応えるネット銀行が、インターネット融合を強みにどこまで勢いを加速するか注目される」としている。