富士フイルムは11月2日(日本時間)、新型カメラボディ「FUJIFILM X-T5」を発表した。ブラック、シルバーの2色展開で、XF18-55mmF2.8-4 R LM OISとのレンズキットもラインナップする。11月25日から発売を予定しており、価格はオープンプライス。メーカー想定売価はボディ単体で253,000円前後。
「Back to origin」を掲げて、写真機としての基本に立ち返ることを目標に開発された「X-T」シリーズの最新モデル。裏面照射型で約4,020万画素の「X-Trans CMOS 5 HR」センサーを搭載し、画像処理エンジンに「X-Processor 5」を組み合わせて第5世代へと主要デバイスを刷新した。
最大7.0段へと高めたボディ内手ブレ補正、AIで精度を高めた被写体検出AF・AWBなどの先進機能に加え、背面液晶は3方向チルト式へと回帰している点が特徴。撮影機能を大幅に高めつつ、初代機「X-T1」とほぼ同等のサイズに小型化し、X-T4比で50gもの軽量化を実現している。
操作系にも手が加えられている。一例として背面ボタンを大型化したほか、露出ダイヤルは親指だけで回せるよう配慮され、レリーズボタンは若干前方に移設。右手の手のひらが当たる部分はゆるやかなラウンド形状になっており、グリップ感を高めた。なお、X-T5では縦位置ブーストグリップに対応しておらず、別途ハンドグリップ「MHG-XT5」の装着をサポートする。
写真機であることがメインのコンセプトであるとしながらも、動画性能も充実。最大6.2K/30p 4:2:2 1-bitでの内部記録に加え、HDMI出力ではベイヤー変換したRAW出力で6.2K/30pの4:2:2 12bitを記録可能。F-Log2では13+ストップのダイナミックレンジを実現し、25度環境では最大90分連続撮影できる実用的な動作時間を確保した。
X-Processor 5を新しく搭載したことで省電力性能が高められており、撮影枚数はX-T4比で20%以上高めた740枚へと増加。X-T1にバッテリーグリップを装着したときより、多く撮影できるようになっている。EVFの光学系も刷新され、ファインダー倍率は0.8倍、解像度は約369万ドット。100fpsのなめらかな画面表示と、24mmのアイポイントでファジーなポジショニングでも快適なファインダー像が得られるとしている。その他の主な仕様は以下の通り。
- レンズマウント:FUJIFILM Xマウント
- 撮像素子:APS-Cサイズ X-Trans CMOS 5 HR
- 映像エンジン:X-Processor 5
- 記録媒体:UHS-II×2
- ファインダー:EVF(約369万ドット)
- 背面ディスプレイ:約184万ドット 3方向チルト液晶
- 手ブレ補正:5軸 最大7.0段
- バッテリー:NP-W235
- 本体サイズ:W129.5×H91×D63.8mm
- 重さ:557g