エン・ジャパンはこのほど、同社が運営する日本最大級の派遣情報サイト「エン派遣」上で「派遣の仕事探しの条件」についてアンケート調査を実施した。

同調査は2022年9月1日〜10月3日、「エン派遣」を利用しているユーザー3,563名を対象に、インターネットによるアンケートにて行った。

  • 【図1】派遣の仕事探しで譲れない条件はありますか?

「派遣の仕事探しで譲れない条件はありますか?」と聞くと、91%が「ある」と回答した。譲れない条件がある人に上位5つの条件を聞くと、トップ3は「時給」(50%)、「勤務地」(47%)、「勤務時間」(41%)となった。

  • 【図2】派遣の仕事探しで譲れない条件が「ある」と回答された方に伺います。譲れない条件について教えてください(上位5つまで)

  • 【図3】派遣の仕事探しで譲れない条件が「ある」と回答された方に伺います。最も譲れない条件は何ですか?

続けて最も譲れない条件を訊ねると、第1位は「時給」(17%)だったが、第2位は「勤務時間」(14%)、第3位「勤務地」(13%)と順位が逆転した。上位の回答については、具体的な理由もあわせて紹介している。

最も譲れない条件について、エリア別でみると三大都市圏(関東・東海・関西)のトップ3は「時給」(17%)、「勤務時間」「勤務地」(いずれも14%)だったが、その他エリアのトップ3は「時給」(17%)、「勤務時間」「在宅勤務OK」(いずれも12%)だった。都市圏と比較すると、地方エリアのほうが在宅勤務の優先度が高いことがわかった。

Q:最も譲れない条件について、譲れない理由を教えてください

■「時給」について

・時給は高ければ高いほどモチベーションに繋がるので1番見てしまう。(20代女性)
・生活していくうえで必要になってくるため。低すぎるとそこでは働けないという判断になる。(20代女性)
・少しの金額の違いでも、月収で見ると大きな差になるため。(30代男性)
・派遣のメリットは時給が良いところだと思うため。(40代女性)

■「勤務時間」について

・以前は正社員で勤務していたが、残業しても残業代が出ず、シフトも日によって大きく変わるため、生活リズムを整えるのにとても苦労した。それらの経験から、勤務時間が固定されていて、残業分もしっかり給与に反映される派遣という働き方がしっくり来る。(20代女性)
・プライベートを重視したいので仕事に余計な時間を取られたくない。(20代女性)
・介護と子育てをしており、家庭にかける時間を確保したいため。(30代女性)
・他にも仕事をしているため、空いている時間が18時以降、もしくは在宅勤務などの通勤時間を気にしない仕事しかできない。(30代男性)

■「勤務地」について

・あまり遠くで働きたくない。気軽に働きたい。通勤に時間を使うなら、その分働きたいと思うため。(20代女性)
・子どもの不測の事態の時に、すぐに駆けつけられるように。(30代女性)
・自分の本当にやりたい仕事やよっぽどの好条件でない限り、通勤時間をもったいなく感じ、辞めたくなる要因になるため。(30代女性)
・電車通勤のストレスを出来るだけ軽減したいため、近場の職場を探している。(30代男性)

■「在宅勤務OK」について

・コロナ禍ということもあり、出勤の時間がなく自宅で仕事をすることで感染リスクを下げることができると思うため。(30代女性)
・環境からストレスを受けやすく、仕事に支障が出るため。(30代女性)
・現在の居住地が不便な場所にあり、都内への出勤が困難なため。(30代男性)
・Wワークになるため、通勤時間を省きたい。(40代女性)

  • 【図4】妥協できる条件について、当てはまるものをすべてお選びください(複数選択可)

派遣の仕事探しで妥協できる条件については、上位は「服装・髪型・ネイルの自由度」(37%)、「正社員登用あり」「派遣先の業界・規模」(いずれも28%)だった。

Q:これまでに条件を緩和してよかった経験や、反対に条件を緩和して後悔した経験があれば教えてください

■「条件を緩和してよかった経験」

・今まで9時から18時でしか働いたことがなかったが、10時スタートの場合は通勤なども人が少なく楽だった。またフレックス制度を導入している企業も多くあり、選べる幅が広がった。(30代女性)
・契約期間や時給が希望通りではないが、生活するために妥協した結果、仕事の視野が広がった経験がある。(30代女性)
・土日休みという条件を緩和したことで、月に一度日曜日勤務があるが、他の環境がとてもいい職場に巡り会えた。(40代女性)
・時給が低かったが、勤務地、仕事内容が私にぴったりで、働きやすい環境でとても充実して働くことができた。(40代女性)

■「条件を緩和して後悔した経験」

・見た目の自由度が厳しいところで働いた時は、モチベーションが下がってしまった。派手ではなくても、ある程度好きな格好や綺麗な格好をして仕事をしたい。(20代女性)
・業務内容を優先して選んだが、結局通勤時間が長過ぎて、体力的に厳しくなり長続きしなかった。(30代女性)
・土日勤務の仕事についたところ、友人や家族と休みの予定が合わずに息抜きの時間が取れなくなった。(30代男性)
・緩和して後悔したのは、残業時間。「繁忙期のみ」ということで了承したところ繁忙期は20〜30時間とかなりあったため、もう少しよく聞けばよかったと思った。(40代女性)

  • 【図5】条件にピッタリな求人を見つけても、応募をためらったり、応募を見送ったことはありますか?

「条件にピッタリな求人を見つけても、応募をためらったり、応募を見送ったことはありますか?」と聞くと、78%が「ある」(よくある:34%、ときどきある:44%)と回答した。

  • 【図6】条件にピッタリな求人を見つけても、応募をためらったり、見送ったことがある方に伺います。応募をためらったり、見送った理由として当てはまるものをお選びください(複数回答可)

応募をためらった経験がある人に理由を訊ねると、第1位は「応募資格を満たしているか不安」(49%)で、第2位に「情報が不足している」(32%)が続いた。

Q:応募をためらったり見送った理由について、具体的に教えてください

■「応募資格を満たしているか不安」について

・自分のスキルが世の中で認めてもらえるのかが心配になってしまう。(20代女性)
・Office、Adobeソフトは使えるが、どのレベル感なのか詳しく記載がない場合、応募基準を満たしているのか不安になり、応募を見送ってしまうことが多い。(30代女性)
・子育てが一段落してからの就業でブランクがあるため、自分の今までの経歴が通じるものなのか不安になり躊躇した。(40代女性)

■「情報が不足している」について

・求人に興味を持って読み進めるも、自分の譲れない条件の記載がなかったり、表現が曖昧だったりして応募をやめたことがある。(20代女性)
・どのくらい自由に休みが取れるか、勤務日を決められるのか。自分にとっては大切なポイントだが、求人情報に詳しく載ってないことが多くて応募をためらってしまう。(30代女性)
・仕事内容や勤務時間、休憩の取り方など詳しく説明がないと不安になり見送ってしまう。(40代女性)