コレド室町テラス(東京都中央区)にある、洗練された台湾料理をシャンパンと一緒に楽しめるレストラン「富錦樹台菜香檳(フージンツリー)」では、11月1日よりグランドメニューを改定、12品の新メニューが登場する。
2年連続でミシュラン一つ星を獲得した名店
富錦樹台菜香檳は2014年台北にオープンした、台湾や日本のグルメ層や著名人からも人気を集める名店。2014年には「世界の観光スポット50選」に選ばれ、2018年に台湾政府が勧める「必ず食べるべきグルメ10選」にも選出されている。
さらに2021年・2022年には2年連続で敦北店がミシュラン一つ星を獲得。台湾では5年ほど前からミシュランガイドが発行されているが、まだ1つ星~3つ星を合わせても星を獲得した店は38店舗のみ。
創業者のJay Wu(ジェイ・ウー)氏は、これまでファッションセレクトショップ、カフェ、レストランなどを成功させてきたライフスタイルビジネスの仕掛け人。日本へは20年ほど前から行き来をしており、「台湾の食文化などを日本に伝えたり、あるいは日本で流行っているものを台湾に伝えたりしたい」という想いを持っていた。そんな想いが実り、コレド室町テラス開業とともに富錦樹台菜香檳をオープン。
今回の新メニューはコレド室町テラス店オープン以来初の大規模改定となる。台湾の店舗では季節ごとに新メニューが登場していたものの、日本へはコロナにより来日が叶わず、この11月に2年分の新メニューを一気にお披露目することとなる。
同店のコンセプトは「台湾料理をシャンパンと一緒に楽しめる」こと。台湾では食事中にお酒を飲む習慣がないが、「台湾料理とお酒を一緒に楽しんでほしい」とJay Wu氏。台湾料理に合うシャンパンをフランスまで探しに行き直接輸入した「ベルナール・トルネイ」(8,800円)は、日本では流通していないもの。果実味が豊かで、濃厚な味わいだ。他にも台湾料理に合うシャンパンを20種以上用意している。
気になる新メニューの味は……?
今回は11月1日から登場する新メニューのうち、4品をご紹介する。
まずは「キャベツと干しエビとロコ貝の炒め物」(1,980円)。キャベツとロコ貝、しめじを鶏スープで炒め、XO醤と干しエビをトッピングしている。ロコ貝は歯ごたえが良く、「アワビモドキ」と呼ばれるほどの味わい。香ばしくて美味しい。
「エビと唐辛子のふんわり卵炒め」(1,980円)は、名前の通りふんわりと仕上げた卵と歯ごたえのいいエビが唐辛子でピリ辛に仕上がっている。こちらも香ばしさがしっかりと感じられ、どんどん箸が進む美味しさだ。
「タロイモと豚肉の煮込み」(1,880円)はJay Wu氏が個人的にもイチオシとするメニュー。タロイモを優しいソースにし、そこにさつまいも粉をつけて揚げた豚肉を絡めた。口にすると優しい味わいからしっかりとした豚肉の味が広がり、トッピングのパクチーがアクセントとなっている。
台湾では、食事の最後にスープで〆る文化がある。そこでおすすめなのが「蟹入り肉団子と白菜の土鍋煮込み」(Small2,980円/Regular5,800円)。蟹入り肉団子はインパクトのある大きさで、中に蟹の果肉が入っている。白菜などもとろとろに煮込まれており、日本の鍋に近い味わいでホッとする優しさ。
ちなみに、既存メニューで最も人気なのは「花ニラとピータン 豚挽肉のピリ辛炒め」。日本では聞き慣れない「花ニラ」はまるで小口ねぎのような見た目にシャキシャキとした食感。ほんのりと甘みがあるが、後味はしっかりとニラ! まさに台湾料理! といった味わいで人気なのも納得。このメニューはタレントの渡辺直美さんも大好きで、帰国した際には必ず店に立ち寄り食べているのだそう。
台湾では安くて美味しい屋台などが多く存在することもあり、自炊率はなんと10%と外食がメインなのだそう。なかなか真似はできないが、せめてたまには開放感のあるテラス席でシャンパンと共に台湾料理を優雅に楽しんでみても……いいだろう。