ニコンは10月26日、フルサイズミラーレスカメラ「ニコン Z 9」のファームウェアVer.3.00を公開した。動画撮影時、解像感を保ったまま最大2倍までズームできる「ハイレゾズーム」を新たに搭載するなどの改良を施した。

  • Ver.3.00の最新ファームウエアを公開した高性能フルサイズミラーレス「ニコン Z 9」

Ver.3.00では、動画・静止画撮影に関する新機能を追加した。動画機能では、新たに「ハイレゾズーム」を搭載。レンズの望遠端を超え解像感を保ったまま最大2倍までのズーミングが可能となった。「ハイレゾズーム」は、Fn1ボタン/Fn2ボタン/コントロールリングなどに割り当てることもできる。加えて、「高周波フリッカー低減」機能が動画でも使えるようになった。ワイヤレスリモコンを用いた複数台の「Z 9」のタイムコード同期、ATOMOSの「UltraSync BLUE」にも対応している。

静止画機能では、「ハイスピードフレームキャプチャ+」に、これまでの「C30」「C120」に加え、約60コマ/秒で約19メガピクセルの静止画連続撮影を行う「C60」を追加。スポーツや野鳥撮影など、高速連続撮影が必要な場面で力を発揮する。連続撮影画像のグループ再生表示も使いやすく改良され、先頭の画像を表示後にグループ内の画像を自動で順次表示する「自動連続再生」を追加している。

カスタムメニューでは、割り当てられるメニュー項目と操作ボタンを拡充。使用頻度の高い機能にスムーズにアクセスできるようになった。また、設定した露出を静止画ライブビューに反映する「ビューモード設定(静止画ライブビュー)」の「撮影設定を優先」を改善し、スピードライト装着時に露出設定の反映選択が可能になった。

その他にも、AF低輝度性能の向上(低輝度限界0.5 EV向上)、「3D-トラッキング」時に被写体の手前を横切る障害物に対してのピント乗り移り低減、フォーカスポイント表示色に赤色の追加、「リモートカメラの優先接続」機能の追加、通信内容の暗号化などを実装している。