「たくさんあるSNS広告の中で、TikTok広告はどういう特徴があるのか?」と興味のある方も多いのではないでしょうか。TikTokは10代・20代だけでなく、30代・40代にも広がっており、ビジネスでも活用するメリットのあるSNSです。
この記事ではTikTok広告の出稿を検討している方に向けて、特徴や広告の種類を紹介します。TikTokを活用して、商品・サービスの認知度を高めたい、新規顧客を開拓したいといった方は、ぜひ参考にしてください。
■TikTokとは
TikTokは中国のBiteDance(バイトダンス)社が運営するSNSで、国内では1,000万人近いユーザーを抱えています。誰でも手軽に短い動画コンテンツを投稿できるのが最大の特徴で、若年層を中心にユーザー数を増やしてきました。
TikTokはダンスなどの動画を見たユーザーが「自分でもやってみよう」と物まねや自分なりのアレンジをしながら投稿し、どんどん拡散されていく仕組みになっています。
アクションを起こしやすいユーザーが集まっていることから、広告効果も出しやすいと判断し、新たな広告出稿先として利用する企業も増えています。
■TikTok広告を利用するメリット
TikTok広告と他のSNS広告を比べると、以下のような特徴があります。
10代~40代にリーチできる
TikTokというと10代・20代をイメージしている方も多いでしょう。しかし日本におけるTikTokユーザーの平均年齢は34歳という調査結果が出ています。
つまり30代・40代も利用しているため、若年層を中心としながらも、幅広い世代へリーチできるのがメリットです。特に近年は40代男性が視聴目的として増加傾向にあります。
動画広告も見てもらいやすい
TikTokは情報に対してオープンな姿勢のユーザーが比較的多く、広告クリエイティブに対しても拒否感がそれほど強くないとされています。
回遊によって新しい動画を発見するニーズがあるTikTokは、他のSNS広告と比べ、動画広告を見てもらいやすいのもメリットです。
ただし、目を引く、友達にシェアしたくなるなど、内容が優れていることが前提です。クオリティの低い広告でも簡単に見てもらえるという意味ではありません。
広告への反応がよい
動画へ積極的に反応するユーザーが多いため、広告への反応もよい傾向があります。またTikTokをきっかけとして「バズった」商品もあり、実際の購買行動につながりやすい点もメリットです。
また広告の種類によっては、ユーザーの反応をダイレクトに確認することもできます。反応が良いかどうか、大まかな目安をすぐに把握できるので、迅速な意思決定につながります。
■TikTok広告の種類
TikTok広告は主に4種類あります。それぞれの特徴やメリット・デメリットについて見ていきましょう。
運用型広告
運用型広告は、ユーザーの一般投稿に混ざる形で配信される広告です。自分で予算を決定する方式で、入札価格を他社と競争し、多い金額の広告がより良い位置に表示されます。
良い場所を取るにはコストが高くなる点がデメリットである一方、場所がそれほど良くなくても構わないのなら、比較的安い価格で配信できるとも考えられます。
また運用型広告は細かくターゲットを設定できるのもメリットです。狙ったターゲットからコンバージョンを直接得たい場合の利用に向いています。
起動画面広告
TikTokユーザー全員を対象として、起動時にフルスクリーンで表示される広告です。
よって直接コンバージョンを狙うというよりは、自社のブランディングのため、良好なイメージを持ってもらうのに向いていると言えます。
ただし起動画面広告の配信は1日につき1社のみに限られ、費用は1,000回の表示につき約770円で想定金額は500万円程度となり、枠を確保するのも難しいと言えます。
インフィード広告
投稿欄の「おすすめ」に表示される動画広告です。一般投稿と同様な形式で配信されるので、広告だと気づかれにくいのが特徴です。
インフィード広告にも「いいね」やコメントが寄せられるので、ユーザーの反応を直接確認できるのもメリットです。
シェアによって拡散される可能性もあります。縦型動画(9:16)が推奨されています。
ハッシュタグチャレンジ広告
ユーザー参加型という大きな特徴を持つ広告です。テーマとなるハッシュタグを用意し、ハッシュタグにあわせた動画をユーザーに作成・投稿してもらいます。
ユーザーが自ら参加するため、自然に拡散されバズる可能性もあります。ハッシュタグチャレンジ広告は期間契約で比較的高額です。
■TikTok広告のクリエイティブを作成するときの4つのポイント
TikTok広告を制作する際に、意識しておきたいポイントについて解説します。
1.最初の3秒でインパクトを与える
TikTokユーザーは、動画が面白そうかどうかを瞬時に判断します。つまらないと感じたらすぐにスキップされてしまいます。
よって冒頭の3秒でいかにしてユーザーの目を引くか、インパクトを与えられるかが非常に重要です。
2.広告色を強くしない
広告色を強く出しすぎるとスキップされてしまうリスクが高まります。TikTokの世界観や空気感を尊重し、親和性のある動画にすることが重要です。
3.動きを積極的に取り入れる
TikTokの一般ユーザーに人気なのは、短い時間でつなぎ合わせたダンス動画です。TikTokの世界観にマッチさせるには、アップテンポのBGM(BPM120以上)を挿入したり、動きの要素を多く盛り込んだりすることが大切と言えます。
4.導線をしっかり準備しておく
TikTok広告は、商品やサービスを軽くしってもらうためのきっかけです。店舗や自社サイトなどへの導線をしっかり準備しておき、ユーザーが迷わずに次の行動を取れるよう促しましょう。
■TikTok広告を利用する場合の注意点2つ
TikTok広告を出稿する際には、下記の2点に注意しておきましょう。
申し込んだ後はキャンセルできない
TikTok広告は、申し込むと基本的にキャンセルは不可能です。出稿を申し込むと広告出稿が割り当てられ、割り当てられるとキャンセルできなくなる仕組みになっています。
また出稿期限までにクリエイティブの政策・納品が間に合わない場合もキャンセル不可能です。出稿期限を過ぎても、全額の費用負担をしなくてはなりません。
出稿後の修正はできない
出稿後に広告に誤りがあった場合も、一切修正には応じてもらえません。リンクが誤っている、誤字脱字があるなどの場合でも途中で修正することは不可能です。
また広告を途中で取り下げても費用負担は全額になります。出稿する際には、二重・三重の厳重なチェックを行う必要があり、クリエイティブの制作では十分余裕のあるスケジュールを確保することが求められます。
■まとめ
TikTok広告の特徴、利用するメリット、広告制作時のポイントなどについて解説してきました。若い世代以外にも次第に広がっているSNSで、ユーザーが参加しやすく反応が良いといった特徴を備えています。
TikTok広告を出稿するときには、動画の最初からインパクトを与えること、動きを取り入れることなどが重要です。予約制でキャンセルできない仕組みになっているため、動画の制作はゆとりのあるスケジュールで行い、複数人で入念にチェックをしましょう。