米YouTubeは10月24日(現地時間)、ユーザーの視聴体験を高めるデザインの変更と新機能を発表した。同日より数週間かけて全てのユーザーにロールアウトする。

デザイン面では、ダイナミックカラーサンプリングを用いて、動画再生ウインドウの背景を映像に合わせて微妙に変化させる「アンビエントモード」を導入した。暗い部屋でスクリーンが放つ光にインスピレーションを受けた効果で、ユーザーテストではほとんどのテスターが同モードを支持し、視聴者はよりコンテンツに集中して動画の内容に引き込まれる傾向が確認されたとのこと。このモードはWeb版とモバイルアプリのダークテーマで提供され、利用できるようになるとダークモードで自動的にオンになる。無効にしたい場合は設定でオフにする。アンビエントモードの提供に伴って、再生ウインドウの色彩がより鮮やかになるようにダークテーマをより暗い色に調整した。これはスマートテレビにも展開している。ほかにも、概要内のYouTubeリンクをアドレス表示からボタンに変更。チャンネル登録ボタンを丸みのある形に変え、視聴ページとチャンネル・ページの両方で存在感を発揮して見つけやすい色を採用した。

プレイリストについても、プレイリストに関するより詳細な情報を表示し、またコンテンツに合わせて背景色が変わるアンビエント効果を採用した。

新機能は「ピンチしてズーム」(pinch to zoom)と「再生位置の細かい調整」(precise seeking)の2つ。

「ピンチしてズーム」は、モバイルアプリで全画面モードで動画を視聴している時に、2本指タッチのピンチアウト(指の間隔を広げる)で動画の一部を拡大表示して視聴できる機能。戻す時は、ピンチイン(離している指の間隔を縮める)で縮小する。

「再生位置の細かい調整」は、動画内の再生したい部分に移動できるようにする機能。例えば、料理の動画で少しだけ戻って素材の処理の仕方をもう一度確かめたい時など、5秒や10秒のスキップではなく、「再生位置の細かい調整」を使って正確な位置まで戻すことができる。Web版とモバイルで使用できる機能で、プログレスバーを表示してドラッグ(Web版)またはスライドアップ(モバイル)すると、動画のサムネイル列が表示されるので、再生位置を示す赤いドットを移動したい部分まで動かして再生を再開する。