映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』(2013年公開)は、アメリカのコミック・レーベルである「マーベル・コミック」に登場するヒーロー「ソー」の活躍を描いた作品。マーベル・コミックに登場するヒーローたちの活躍を描いた「マーベル・シネマティック・ユニバース(Marvel Cinematic Universe = MCU)」の8作目となっています。

この記事では、「アベンジャーズ」シリーズを楽しむ上で欠かすことのできない映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のあらすじや登場人物、見どころを紹介します。

映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の作品情報

公開年/2013年(アメリカ)
監督/アラン・テイラー
脚本/クリストファー・L・ヨスト、クリストファー・マルクス、スティーブン・マクフィーリー
出演/クリス・ヘムズワース、ナタリー・ポートマン、トム・ヒドルストン、アンソニー・ホプキンス、ステラン・スカルスガルド、イドリス・エルバ、浅野忠信、レネ・ルッソ

映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』は、2011年に公開された『マイティ・ソー』の続編となる作品です。

世界興行収入は、6億4,480万ドル(約740億円)まで伸び、北米の興行収入だけでも2億640万ドル(約240億円)という記録を残しています。

監督を務めたのは、アメリカの人気ドラマ「マッドメン」(2007年)、「ゲーム・オブ・スローンズ」(2011年)、映画『ターミネーター:新起動/ジェニシス』(2015年)などでも知られるアラン・テイラーです。

映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』のあらすじ

ヒーロー軍団「アベンジャーズ」が、ロキ率いる「チタウリ軍」との激しい戦いに勝利してから約1年。神の国・アスガルドの王オーディンの息子であるソーは、恋人・ジェーンのことを恋しく思いながらも、地球を離れ世界の平和と秩序を守るため尽力していました。

一方、地球では、おかしな出来事が起こります。ロンドンのとある場所で、重力の異常が発生していたのです。ジェーンは天文学者として、調査のため現地へ向かいます。

重力異常が起きた原因を探ろうと調査を進めていたジェーンですが、その最中、思わぬアクシデントに見舞わまれてしまいます。彼女は、地球を滅亡させられるほど強大なダーク・エルフの力をその身に宿してしまったのです。

愛するジェーンに異変が起きていることを知ったソーは、アスガルドから地球へ戻ります。ようやく顔を合わせることができたソーとジェーンですが、彼女の体には、深刻な異常が生じていました。

ソーは、ジェーンを救うため彼女をアスガルドに連れて戻り、体にどのような異変が起きているのかをくわしく調べようとします。しかし、ダーク・エルフの力を宿したジェーンをアスガルドに連れて帰ったことで、5000年前から世界征服をくわだていた邪悪なダーク・エルフの王・マレキスが眠りから目覚めてしまったのです。

マレキスは、かつて世界征服の野望を阻止したアスガルドとその住人に激しい恨みを持っていたため、アスガルドを滅ぼそうと攻め入ってきます。

ソーにとって生まれ故郷のアスガルド、自分の家族、そして恋人のジェーンにまで危険が迫るなか、ソーが協力を求めたのは、かつて地球征服をたくらんだ大罪人で義理の弟でもあるロキでした。マレキスとの戦いを前に、2人は手を組むことになり……。

映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の主な登場人物

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の主な登場人物を紹介します。

ソー

ソーは、ヒーロー軍団「アベンジャーズ」の一員。神の国・アスガルドの王オーディンの息子で、雷を自由に操る能力を持つ戦士です。本作では、オーディンですら倒すことのできない強敵のマレキスを相手に激しい戦いを繰り広げます。

主人公の雷神・ソーを演じているのは、オーストラリア出身の俳優クリス・ヘムズワース。2009年公開のリブート版『スター・トレック』でカーク船長の父親役を演じたことでも話題となりました。

ロキ

ロキは、いたずらの神としても知られるアスガルドの王子。王オーディンの養子のため、義兄・ソーとは血のつながりはありません。かつて地球を征服しようとするも「アベンジャーズ」との戦いに負け、アスガルドの牢に投獄されました。ヴィラン(悪役)でありながら、本作ではソーと手を組み、共闘することに。

  • ロキを演じるトム・ヒドルストン (C)BANG Media International

    ロキを演じるトム・ヒドルストン (C)BANG Media International

ロキを演じているのは、イギリス出身の俳優トム・ヒドルストンです。2016年放送のドラマ「ナイト・マネジャー」では、ゴールデングローブ賞主演男優賞を受賞しています。

マレキス

マレキスは、約5000年前に世界征服を狙っていたダーク・エルフの王。眠りから目覚め、軍を率いてアスガルドに攻撃を仕掛けます。世界を闇で覆うことを目的としている邪悪な存在です。

マレキス役は、イギリス出身の俳優クリストファー・エクルストンが演じています。本作では特殊メイクを施しているため素顔を見ることができませんが、映画『アザーズ』(2001年)、『G.I.ジョー』(2009年)などに出演しています。

映画『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の見どころ

無邪気で鷹揚な王子だったソーは、『マイティ・ソー』以後、世界を守るヒーローである「アベンジャーズ」の一員として、そしてひとりの戦士としても、精神的に成長していきます。そんな彼の新たな進化や、ヴィランで義弟でもあるロキとの意外な関係性の変化にも注目したい『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』の見どころを紹介します。

ソーとロキが手を組むことに!?

「アベンジャーズ」シリーズでは、『マイティ・ソー』でも『アベンジャーズ』でも、ソーの前にヴィランとして立ちはだかってきた邪神・ロキ。

これまで地球征服を企てたり、アスガルドを支配しようとしたりして、いろいろと面倒を起こしてきたロキですが、本作ではなんとソーに協力するという驚きの展開になっています。しかし、ソーとロキが協力関係になった後も、観ている側は安心できず「ロキと手を組んで本当に大丈夫なのか」というハラハラドキドキ感が常に付きまとうことに。

ロキ役を演じるトム・ヒドルストンの意味ありげな笑顔にはどこか怪し気な魅力があり、まさにロキはハマり役。本作ではロキという人物の繊細な内面も描かれているので、本作で新たにロキのファンになってしまう人も少なくないでしょう。

インフィニティ・ストーンの登場

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』は、「MCU」シリーズでは前作の『アベンジャーズ』から約1年後となる世界が舞台となっており、世界線はそのままつながっています。本作で新たに登場する並外れた力を持つ者のみが操れる「インフィニティ・ストーン」は、今後の「MCU」シリーズで重要な意味を持つアイテムです。

前作の『マイティ・ソー』と本作を比較すると、アスガルドの文化や過去、ソーの家族について、さらに深く掘り下げられた内容となっており、「アベンジャーズ」シリーズだけでなく『マイティ・ソー』シリーズの続編『マイティ・ソー バトルロイヤル』(2017年)の予習としても必見の映画作品です。

ソーの成長と兄弟の共闘に要注目

『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』は、MCU作品らしくコメディあり、ロマンスあり、世界を守るための本気の戦いありで、前作『マイティ・ソー』から物語の奥深さもおもしろさもパワーアップしています。

また、これまで衝突ばかりしていたソーとロキの兄弟による熱く感動的なシーンはもちろん、ロキの裏切り王子ぶりを最後の最後までドキドキしながら楽しめる作品です。

この機会にぜひご覧になってみてはいかがでしょうか。

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