俳優の安田顕がこのほど、フジテレビ系ドラマ『PICU 小児集中治療室』(毎週月曜21:00~)の取材に応じた。

  • 左から吉沢亮、安田顕

駆け出しの小児科医・志子田武四郎(吉沢亮)が先輩医師と共に、どんな子どもでも受け入れられるPICU(小児専門の集中治療室)を作るため、そして、1秒でも早く搬送できる医療用ジェット機の運用を実現するために奔走する姿を描く同ドラマ。安田は、武四郎が勤務する北海道の丘珠病院にPICUを新設するため、はるばる東京からやってくる小児科医・植野元を演じている。

この植野元というキャラクターは、日本のPICUのパイオニアの一人である埼玉県立小児医療センター小児救命救急センター長の植田育也医師をモデルにしており、その植田医師から直接話を聞く機会があったという安田は「PICUを立ち上げ、若手を育成していかないといけないなかでの姿勢を質問させていただいた時に、若手に感謝の気持ちを忘れないようにしているという話を伺い、マインドと言いますか、物の考え方を汲み取らせていただいた」と明かした。

また、同作の金城綾香プロデューサーと平野眞監督からは「優しさの中に厳しさを持った人を表現してほしい」という話があったそうで、安田自身も脚本を読み「感情的に物事を言う人ではないだろうな」とイメージ。そして植田医師と実際に対面したことで、「やっぱりそうなんだ」と頭の中で思い描いていたキャラクター像がより深まったようだ。

同作で主演を務める吉沢の印象については、「ナチュラルであり、ニュートラルである。“吉沢亮”として前室にいらっしゃっても、志子田武四郎を演じる時のオンオフがカチッと入らないと言いますか、スッと役に溶け込んでいくんです。周りに合わせて、自分が感じたものをロー、サード、トップという風に自然と持っていける人」と、マニュアル車のギアチェンジに例えて表現。

幼なじみ役の高杉真宙、生田絵梨花、菅野莉央との共演シーン、母・南役を演じる大竹しのぶとの共演シーン、安田らPICUメンバーとの共演シーンと、それぞれの空気感に調和する“受けの演技”に舌を巻きながら、「『今回は現場で自分が感じたものを大切にしたい』とおっしゃっていたのが印象的で、それを大事にしていることが伝わってきます」と話した。

これまでにも吉沢と共演経験のある安田から見て、そのニュートラルな演技は「元々持っていたもの」とのこと。「彼が努力で培ってきたものだと思いますが、いろいろな経験をされて、より精度が増しているように感じます。以前共演した時はまだ、『なつぞら』も『青天を衝け』も『東京リベンジャーズ』も『キングダム』も経験前だったわけですから。今並べた作品名がすぐに僕のなかで出てきて、皆さんも把握しているような作品をやってきていることはすごいことですし、彼が元々持っていたもののスキルやレベルはどんどん高まっていると思います」としみじみと語った。

最後に同作の見どころとして、「それぞれの登場人物に抱えているものがあり、毎週毎週突きつけられるものもあるかと思いますが、それをあたたかさで包み込んでくれる作品。植野からだけでなく、それぞれの登場人物からも胸を打つセリフが出てくると思います」とアピール。自身が印象深い回は第4話だと言い、「(制作陣が)本気だなと。心を打たれましたね。それを視聴者の皆さんにも感じ取ってもらえたら嬉しい」とメッセージを送った。

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