山梨のお土産として人気の高い「信玄餅」を手掛ける、山梨県北杜市白州町の和菓子屋「金精軒」(@kinseiken_jp)が、「よくお客さんから聞かれること」について語ったツイートが話題になっています。
よくお客さんから「信玄餅の面白い食べ方を教えて欲しい」とお声がけされます。
何か裏技でもあれば喜んで貰えるのですが、特に無いというのが現状で
自分たちもお客さんと同じように「黒蜜が絡みにくいし、きな粉が溢れるなぁ」と思いながら食べています。(@kinseiken_jpより引用)
実は金精軒の”中の人”も、信玄餅の面白い食べ方は「特に無い」そう。お客さんと同じような考え方で食べていると明かしました。
「黒蜜が絡みにくいし、きな粉が溢れるなぁ」とお店自身の本音を語ったこちらの投稿は、約11万件のいいね、2万件以上のリツイートと大きな盛り上がりを呼んでいます(10月19日時点)
このツイートのリプライには「確かにきな粉が黒蜜をはじくw」「食べづらさも味のうちなんですよね〜」「悪戦苦闘しながら食べるのが信玄餅の醍醐味だと思います」という共感の声が続々。また定番の「信玄餅」以外にも、金精軒が手掛ける夏季限定の「水信玄餅」や賞味期限がたった3日しかない「極上生信玄餅」がお気に入りなんだという方も。
また「食べづらい」という声もある信玄餅ですが、工夫する方もいる様子。「器にバニラアイスを盛り、その上に信玄餅ときなこと黒蜜を全てかける」、「マグカップに全部あけて、黒蜜をかけて混ぜながら食べる。残ったきな粉と黒蜜に牛乳を入れてチン→黒蜜きな粉ラテにするという天才がどこかにいました」など、信玄餅を面白く食べるレシピも多数寄せられました。
「作っている側もそうなの!?」と言いたくなる信玄餅に関するツイート、投稿主である金精軒に聞いてみました。
投稿者に聞いてみた
――今回の投稿をされたきっかけはありますか?
「金精軒のみんなに、もっとお客さんを喜ばせる気持ちを持ってほしい」と自分が考えたのがきっかけです。
お客さんを喜ばせるために「何か特別なサービスや配慮が必要」と考えてしまう方は多いです。日常的にご対応する「信玄餅の魅力的な食べ方を知りたがっているお客さん」について、「何もアイデアがないのでお客さんを喜ばせる返答なんてない」と最初から諦めてしまいがちです。
それが勿体なかったので「アイデアがないならないで”ないこと”を使ってお客さんを喜ばせば良い」と社内の皆さんにお話しし、それを証明するために今回のつぶやきに至りました。
――多くの反響が寄せられております。反応に対して感想を一言お願いします!
まずはお客さんと信玄餅の食べにくさを共有できたことが単純に嬉しいです。「いっぱい”いいね”もらえたぞ! わぁい!」です。その日は豚しゃぶを食べました。
その反面、数字が大きすぎて社内の皆さんに納得して真似してもらうどころか、「自分にはこんなの無理だ」と思わせていないか心配です。
――「面白い食べ方」は特にないとのことですが、「おすすめの食べ方」はありますか?
おすすめの食べ方、実はあります。「きな粉をボロボロこぼし、黒蜜でベタベタになりながら慎重に、それでいて大胆に食べる」これがおすすめの食べ方です。
ルパン三世の峰不二子が素直で他人を裏切らない性格だったらルパンが惚れていないように、信玄餅もその我儘さを楽しむ趣向となっております。
日々投稿されている金精軒のTwitterアカウントでは、信玄餅や季節のお菓子などの話も垣間見ることができます。またリプライ欄で紹介されていた、信玄餅の変わった食べ方にチャレンジしてみても面白いかもしれません。
よくお客さんから「信玄餅の面白い食べ方を教えて欲しい」とお声がけされます。
— 金精軒 (@kinseiken_jp) October 14, 2022
何か裏技でもあれば喜んで貰えるのですが、特に無いというのが現状で
自分たちもお客さんと同じように「黒蜜が絡みにくいし、きな粉が溢れるなぁ」と思いながら食べています。 pic.twitter.com/khG8NFoQCh