日立製作所は、鉄道システム事業を手がけるグループ会社の日立レールが、米国メリーランド州ワシントン郡に新たな鉄道車両工場と試験線を建設すると発表した。
新工場の敷地面積は約16万6,000平方メートル。10月18日(現地時間)に建設開始を記念した鍬入れ式を実施し、新工場の最終デザインとイメージ画像を公開したという。
建設計画はすでに予定通り進み、最新のフェーズでは1枚あたり約4m×約11m、約16トンのコンクリート壁パネル248枚を設置している。新工場の建物を完成させるために必要な鋼材は全部で1,050トンにのぼり、オリンピックサイズプール4つ分に相当する約9,500立方メートルのコンクリートが使用されるという。
2024年度春の完成後、ワシントン首都圏交通局のワシントンメトロ向け8000系電車256両の製造を開始する。契約のオプションを含めると、製造する車両は最大800両になる見込みだという。新工場のフル操業開始後には、日立レールの直接雇用460人を含む1,300人の雇用を創出。日中シフトのみのベースで、メトロ車両から高速車両まで幅広い車種を月間20両製造できるとしている。