オルガノンは10月12日、「不妊治療と女性の健康意識」についての調査結果を発表した。調査は8月20日〜23日、全国の20〜59歳の男女を対象に行われたもの。
まず、不妊治療の保険適用拡大の認知度は、不妊治療を検討していない層を含め全体で82%となった。
保険適用拡大の魅力的な点としては「経済的負担が軽減する」(82.9%)が全体の最上位に。不妊治療を検討している層にとっては「保険適用されることで、イメージが向上し不妊治療が受けやすくなる」(47.9%)や「自由診療から保険診療に変わったことで、社会的理解が深まる」(43.5%)などの回答が多かった。
また、保険適用拡大後の変化については、不妊治療を検討している層では「不妊治療について調べようと思った」(74.5%)や「不妊治療を始めるきっかけになった」(62.5%)の回答率が高くなっている。
一方で、今後の改善点としては、「保険が適用される回数が年齢によって決まっていること」(44.6%)や「治療開始の時点で女性が43歳未満であるという年齢制限があること」(37.0%)など年齢に関する内容が多くあがっている。
仕事と不妊治療の両立において何かしらの課題を感じている人は、全体の81.8%にのぼった。回答の上位を占めた課題としては「不妊治療の突発的な対応をする時間の確保や調整が難しい」(29.8%)や「職場で両立を支援する制度がない」(19.3%)があがっている。
また、現在働いている人に対しての質問では、職場における出産・育児の支援制度が「整備されている」との回答が43.3%であった一方で、職場における不妊治療に関する支援制度が「整備されている」との回答率は23.9%にとどまった。「制度は全くない」と回答した人も31.0%いた。
不妊治療をする上での信頼できる情報源について尋ねると、「産婦人科等の医師」が60.2%で最も多く、特に20代、30代の女性では70%台にのぼっている。一方で、不妊治療を検討している男性では46.0%にとどまっている。
不妊治療について学ぶ機会としては、「インターネットサイトやSNSから学ぶ機会があった」(28.6%)、「テレビ番組で学ぶ機会があった」(19.1%)、「友人や同僚から学ぶ機会があった」(15.6%)が上位となった。治療を検討している20代の女性では、41.6%が「インターネットサイトやSNSから学ぶ機会があった」と回答した。