医師のともは10月13日、医師や看護師を対象とした「新型コロナウイルス感染症の拡大による疲労度・年収・待遇の変化」に関するアンケート調査の結果を発表した。同調査は9月、医師274人、看護師404人を対象に、インターネットで実施した。
新型コロナウイルス感染症の拡大によって「身体的な疲労度」はどのように変化したか尋ねたところ、医師の48%、看護師の45%が「新型コロナウイルス感染症拡大後の方がに身体的に疲れている」と回答した。「変わらない」は、医師が43%、看護師が41%、「拡大前の方が疲れていた」は、医師9%、看護師14%だった。
拡大後の方が身体的に疲れる理由は「コロナワクチン接種、発熱外来などの感染症対策の業務量が増えた(医師)」、拡大前の方が身体的に疲れていた理由は「コロナによってオペ件数が減ったから(看護師)」「オンライン診療の普及などで、実際にクリニックに来る患者さんの数が減ったから(医師)」といったものだった。
新型コロナウイルス感染症の拡大によって「精神的な疲労度」はどのように変化したか聞くと、医師・看護師の56%が「拡大後の方が精神的に疲れている」と回答した。「常勤の安月給で陽性病棟で働くことは身体的よりも精神的にきつかった(看護師)」「旅行や飲み会が制限され、気分転換ができなくなった(医師)」などの理由が挙げられている。
新型コロナウイルス感染症の拡大によって「年収」はどのように変化したか尋ねると、医師の64%は「変わらない」、19%が「拡大前の方が高かった」、17%が「拡大後の方が高い」と答えた。看護師は47%が「拡大後の方が高い」と答えている。理由としては「コロナワクチン接種業務に従事しており、国からの支援があるので」「高額のコロナワクチン接種のアルバイトをするようになったため」などだった。
新型コロナウイルス感染症の拡大によって「待遇」はどのように変化したか聞くと、医師の79%、看護師の60%が「変わらない」と答えた。「新型コロナウイルス感染症拡大後の方が待遇が良い」と感じている割合は、医師が僅か6%だったのに対し、看護師は28%だった。