フォー・ノーツは、全国のオフィスワーカー400名を対象に実施した「年功序列をはじめとする人事評価制度に関する意識調査」の結果を10月11日に発表した。調査は6月28日~29日にインターネットを用いて行われ、20代・30代・40代・50代以上の各100名ずつ計400名の有効回答を得た。

  • あなたの会社の評価制度で、採用されている評価項目はなんですか。

調査対象者を「年功序列である」グループと「やや年功序列である」グループ、「年功序列ではない」グループに分け、得られたアンケート結果を分析し、年功序列をはじめとする人事評価制度の実態及び、それらの抱える課題点と解決策について考察した。

調査によると、6割以上の会社が「成果評価」・「行動評価」を評価項目として採用していた。また、人事評価で最も重視されているポイントは、「成果・業績など、仕事の結果」が43.3%で最多となった。

一方、自身の勤める会社が「年功序列である」「やや年功序列である」と回答した人は7割以上を占め、多くの企業で、表向きの評価制度とは別に年功序列の要素が併存している様子が伺えた。

  • 現在勤めている会社での勤続年数を教えてください。

勤続年数については、「年功序列である」と答えた回答者グループが最も短く(平均勤続年数10.2年)、「年功序列ではない」グループが最も勤続年数が長い(平均勤続年数14.1年)という結果となった。

また、「人事評価で、最も重視されているポイント」ごとに回答者グループを分けたところ、「経験・勤続年数・年齢など」を最も重視する評価ポイントとした回答者グループが、最も平均勤続年数が短く(平均勤続年数10.1年)、「成果・業績など、仕事の結果」を重視するとした回答者グループが最も勤続年数が長かった(平均勤続年数15.3年)。

  • あなたは現在勤めている会社でいつまで働きたいですか。

「現在勤めている会社でいつまで働きたいですか。」との質問で、「転職したい」と答えた割合が最も高かったのは、「年功序列である」と答えた回答者グループで、半数以上の54.9%が「転職したい」と答えた。

「年功序列である」と回答したグループの特徴として、「転職したい」理由に「給与や処遇を含め、人事評価に納得できない」(71.8%)、「会社のことを信頼できない」(41.0%)を挙げる割合が、他グループに比べ著しく高く、「年功序列である」グループ特有の問題が明らかになった。

  • あなたは、現在勤めている会社の人事評価に納得していますか。

さらに、人事評価に「納得していない」理由も調査。すると、「年功序列である」と回答したグループの特徴として、「評価基準が曖昧・社員に明示されていない」(62.9%)、「評価結果について、納得のいく説明をしてもらえない」(51.4%)を挙げる割合が、他グループに比べ著しく高く、「年功序列である」グループ特有の問題が明らかになった。