「北海道・北東北の縄文遺跡群」が、昨年7月に世界文化遺産に登録されたのは記憶に新しいところ。縄文時代の文化や暮らしぶりは近年、「かわいい」「面白い」という視点でも再発見されています。そんな縄文時代の出土品を展示するイベント「縄文デイズ JOMON DAYS」が、銀座・東急プラザで開催されています。

「縄文デイズ」では、三内丸山遺跡センターの全面協力のもと、土偶や土器などの貴重な出土品を約140点展示。墓に副葬された唯一のヒスイのペンダントをはじめ、釣り針や石槍といった道具類など、縄文時代の人々の暮らしぶりや文化を垣間見ることができます。

  • 「大型板状土偶」(※複製品)

祭祀や儀礼に用いられていたとされる土偶は、人体を十字型の板状で表現し、同じ表情をしているものはないそう。5,900年~4,300年前の日本最大級の集落跡である三内丸山遺跡(青森市)から出土した土偶の数は、日本最多の2,000点超!

  • 「深鉢型土器」(5,200年~5,100年前)

また、複雑な縄を使用した独特な網目模様が付けられた「円筒土器」は、縄文時代の前~中期にかけて作られたもの。ほとんどの土器には“煮沸”の痕跡が見られるため、縄文人はこれらの土器を煮炊きなどに使用していた、と考えられているのだそう。

  • 「台付浅型鉢土器」(5,200年~5,100年前)

時代が近づくにつれて、模様が複雑になったり、器の下に台がついたりと、凝ったデザインに変化していくのも見どころです。

  • 種子類の展示コーナーも充実

また、炭化したクリやクルミなど、約5,900年前の環境を示す種子類も展示。森や海、川など自然の資源を利用することで、自然災害や気候変動にも適応しながら、1万年以上にわたって採集・漁労・狩猟を生業に定住してきたことを伝えています。

  • 作成後、1~2日で乾燥して硬くなる「ミニチュア土器」

会場では、竪穴式住居の暮らしが疑似体験できるオリジナルVR映像や、「ミニチュア土器づくり」「勾玉づくり」など、縄文の生活を楽しみながら学べる体験型のワークショップも開催。10月29日には、「縄文文化とファッション」という興味深いテーマの特別講演も予定されています(15:00~16:00)。

  • 土偶と土器がプリントされたTシャツ(4,050円)

さらに、三内丸山遺跡でしか購入できない書籍や限定グッズも充実。クマ型土偶をモデルにテディーベアアーティストがデザインしたぬいぐるみ「縄文ベア(4,200円)」や、土偶のモチーフがプリントされたタンブラー(1,700円)など、絶妙に可愛い縄文グッズがたくさん!

  • タンブラー(1,700円)

1万年以上にわたって存続した、世界でも類を見ない「縄文文化」に思いをはせつつ、サステナブルな縄文ライフに触れてみてはいかがでしょうか。

■information
「縄文デイズ」
東京都中央区銀座5-2-1 東急プラザ銀座4F
入場料:大人(中学生以上)700円、小学生300円、小学生未満は無料 2023年1月9日まで