ネットでも問題視されている誹謗中傷の書き込み。

誹謗中傷した側はなんの気なしに書き込んでいるかもしれませんが、ターゲットとなった側は困惑し、心が深く傷ついてしまいます。意見を伝えることはいいと思いますが、誹謗中傷は許されるものではありません。では、意見と誹謗中傷をどうやって線引きすればいいのでしょうか。こちらの4コマ漫画が大いに参考になりそうです。

言葉はボール
(四コマ)
(@youyakuyaより引用)

  • (@youyakuyaより引用)

ツイートの投稿主は、SNS漫画家の「ネコロス(@youyakuya)」さん。漫画では、「意見」と「誹謗中傷」の違いをキャッチボールに例えて説明してくれてました。

いわく、「意見」はミットに向ける球。キャッチするときにミットを持つ手が少しビリビリしますが、しっかりキャッチできています。耳に痛い言葉でも、意見として正しく伝えれば受け手には伝わるという意味が読み取れます。

それに比べ、「誹謗中傷」は人間を狙って投げる球。キャッチできるはずもなく、球は頭に当たっています。球を受けた側はとても痛そうですし、投げた側には明確な悪意を感じますよね。

「会話のキャッチボール」という言葉があるとおり、ミットで取れるようなボール(意見)を投げないとコミュニケーションは取れませんし、人を狙ってボールを投げる(誹謗中傷)なんて以ての外です。

この示唆に富んだ漫画は大きな共感をよび、ツイートは3.6万件ものいいねを獲得(10月11日時点)。多くのコメントも寄せられました。

「言葉のデッドボール」

「言えて妙wwwww 相手を気遣って、ミットに狙って投げるのが意見 相手をバカにしてボールで頭を殴るのが誹謗中傷 なんて別ストーリーを考えてたwww」

「たとえが上手い!」

「言葉のキャッチボールじゃないと返事も出来ません」

「キャッチボールとドッヂボール」

「故意に頭部を狙う事もあるからな…(もちろん危険球で即退場です! )」

ツイ主さんに聞いてみた

意見と誹謗中傷の違いを上手く表現してくれたネコロスさんですが、今回はご本人に漫画の制作経緯などについて話をお聞きしました。

ーーこの漫画を作ろうと思ったきっかけを教えていただけますか?

もともと誹謗中傷問題は関心があったテーマです。何度か描いてみたことはあったのですが、どれも説教がましいものばかりで、表に出すことはありませんでした。

今回は「会話はキャッチボール」という前提のものでシンプルに表現できたため、投稿する運びになりました。

ーー意見を言うときは、どんなことに気を付けたらいいと思いますか?

一番難しいのは意見と批判のボーダーだと思ってます。さらに批判と誹謗中傷のボーダーも曖昧なところもあるので、なかなか難しいですね。

とはいえ、相手を攻撃する目的なのか、それとも意見をする目的なのかで表現も変わってくると思いますので、まずはそこかなと思っています。


「誹謗中傷ではなく、意見をする」という目的意識を明確に持つことが大切なんですね。SNSは特に、顔も知らない人とのコミュニケーションが盛んに行われる空間です。みんなで気持ちよくインターネットを楽しめるよう、意見と誹謗中傷の違いは常に意識しておきたいですね。