人類に最大の貢献をもたらした人に贈られるノーベル賞の公式Twitterが投稿した、とあるノーベル賞受賞者の写真が、ネットで「絵画のようで美しい一枚」と注目を集めている。
2019 physics laureate Michel Mayor was heading home from Spain when he heard the news about his #NobelPrize.
— The Nobel Prize (@NobelPrize) October 1, 2022
Here Mayor is in the cafeteria of San Sebastian airport, looking at all the messages flooding in.
In October we will be revealing this year's laureates. pic.twitter.com/eycTFXDbmS
ノーベル賞は、ダイナマイトを発明したことでも知られるアルフレッド・ノーベルの「私の全ての財は、人類のために最大たる貢献をした人々に分配されるものとする」という遺言に基づいた賞。物理学、化学、生理学・医学、文学、平和、経済学の6分野の賞がある。今年のノーベル賞受賞者は、10月3日から10日にかけて発表される。
当該ツイートでは、「2019年の物理学賞受賞者であるミシェル・マイヨール教授は、スペインからの帰国する途中でノーベル賞受賞のニュースを聞きました。サンセバスチャン空港のカフェテリアで、大量のメッセージを見ています」とのコメントとともに、受賞を知ったばかりのマイヨール教授を写した写真を紹介。写真には、パソコンに向かって、頭を抱えうなだれているような表情のマイヨール教授の姿が。ノーベル賞受賞に際して届くような大量のメールを前にすると、人間は頭を抱えてしまうようだ。この写真が、まるで絵画のようで美しい一枚だと評判を呼んだ。
ちなみにマイヨール教授は、太陽系外惑星を発見した功績から、ディディエ・ケロー教授とともにノーベル物理学賞を受賞している。このノーベル物理学賞を受賞するきっかけは、1995年まで遡る。マイヨール教授と、当時大学院生だったケロー氏は、地球から約50光年の距離にある太陽に似た恒星「ペガスス座51番星」の周囲を周る惑星「ペガスス座51番星b」を発見したと報告した。史上初めて、絶対等級と表面温度で恒星を分類したヘルツシュプルング‐ラッセル図において、左上から右下にかけての太陽も属しているグループ「主系列星」を公転している太陽系外惑星の発見だ。「ペガスス座51番星b」は、公転周期がわずか4.23日で、主星から約800万キロメートルの距離を公転している。これは太陽と地球の20分の1に相当する距離だそう。この発見で、これまで多くの天文学者が太陽系の惑星を参考に観測するあまり、そのデータに合わないものは無視してきた常識を打破するものとなった。科学の発展に大いに貢献し、続々と新たな太陽系外惑星が発見されることとなったのだ。
ネット上では「ホントに頭抱えてる」「賢者の苦悩」「絵画のようで美しい一枚だなぁ」「自然でリアルな場面の写真で面白いな。やっぱり頭抱えちゃうんだね」などの声が寄せられた。