ラーニングエージェンシーは10月5日、「若手社員の意識調査(社会人2年目~4年目の直面する壁TOP3編)の結果を発表した。調査は7月22日~25日、22~34歳の社会人2年目~4年目の就労者900名(年次ごとに300名ずつ)を対象にインターネットで行われた。

  • 仕事に関する壁の年次比較

    仕事に関する壁の年次比較

社会人2〜4年目の若手社員に対し、現在どのようなことに困難や不安を感じているか、16の項目(以下、「16の壁」)について教えてもらったところ、社会人2年目、3年目、4年目ともに、1位「仕事を進める上で困難に感じることがある」、2位「仕事の量が多いと感じることがある」、3位「仕事が飽きた、つまらないと感じることがある」という結果に。

年次別にみると、1位の「仕事を進める上での壁」については、社会人2年目が最も高く68.3%(4年目63.7%、3年目60.3%)。「仕事の量の壁」の最多は社会人4年目で53.7%(2年目50.7%、3年目49.0%)。「仕事の飽きの壁」では、社会人2年目が最も高く49.3%(4年目48.0%、3年目44.0%)となり、全体的に、社会人3年目はどの項目においても、2年目、4年目より低い結果となった。

  • 「仕事を進める上での壁」の具体的シーン

    「仕事を進める上での壁」の具体的シーン

続いて、「仕事を進める上での壁」の具体的なシーンを聞くと、「業務量が多い」「自分のスキルが足りない」「業務内容が難しい」が上位に。年次別にみると、2年目は「教えてくれる人がいない」、3年目は「相談相手がいない」「関係者が多い」、4年目は「やり方が分からない」「やりたい業務ではない」「納期が短い」が他年次よりも高い結果に。

また、「仕事を進める上での壁」をどのように捉えているのかを見ると、2年目の社員は「不満を抱いた」(22.9%)や「不安に感じた」(22.0%)が、3年目は「不安に感じた」(32.0%)や「大変だと感じた」(23.8%)などネガティブな捉え方が上位に。一方、4年目は「不安に感じた」(32.5%)に続き、次点は「成長の機会と感じた」(21.5%)となり、2年目、3年目に関しても3位に「期待に応えようと感じた」(ともに21.0%)が入るなど、全年次、ネガティブな捉え方が多いものの、障壁をポジティブに感じることができるような前向きな社員も一定数いることがわかった。

  • 「仕事の量の壁」の捉え方

    「仕事の量の壁」の捉え方

仕事の量が多いと感じる状況に対しては、社会人2年目は、「大変だと感じた」(25.7%)や「不安に感じた」(19.7%)が、3年目は「大変だと感じた」(37.4%)や「不安に感じた」(21.1%)と、やはり2年目も3年目ともに、仕事の量に対してネガティブに捉える人が多いよう。

一方、社会人4年目は「大変だと感じた」(34.2%)や「不安に感じた」(18.6%)に次いで「期待に応えようと感じた」(18.6%)が同率2位に。2年目3年目の3位にも「期待に応えようと感じた」が入り、仕事の量に対しても、前向きに捉えて取り組む社員も一定数いることがわかった。

  • 仕事が飽きたと感じる場面

    仕事が飽きたと感じる場面

仕事が飽きたと感じる場面については、2年目は「仕事の意義が分からない」(17.6%)が最多で、他年次より5ポイント以上高い結果に。次に「役割が変わらない」(14.9%)が続き、少し仕事にも慣れてきて、仕事の意義や意味などに意識がいくようになり、それらが不明瞭なときには、飽きやつまらなさを感じることがわかった。

一方、3年目と4年目の社員は、1位が「いつも同じ業務をやっている」(3年目18.2%、4年目22.9%)で、2年次(8.8%)と大きな差に。特に4年目の割合が高く、新たな業務における刺激や、成長できる環境を求めていることが推察できる結果に。

また、仕事が飽きたと感じる場面の捉え方については、社会人2年目の社員は、「不満を抱いた」(25.0%)、「会社を辞めたくなった」(20.9%)が多く、仕事の飽きやつまらない状態は、2年目社員の離職意向にもつながることが明らかに。

3年目は「不安に感じた」(25.0%)が他年次より5ポイント以上高く、次いで「不満を抱いた」が22.7%で続く。4年目は、「我慢した」(33.3%)が他年次より10ポイント以上も高く、次点は「不満を抱いた」(20.8%)となった。