第14回TAMA映画賞 受賞作品・受賞者が6日、明らかになった。

  • 第13回TAMA映画賞 授賞式

    第13回TAMA映画賞 授賞式

同映画賞は、多摩市及び、近郊の市民からなる実行委員が「明日への元気を与えてくれる・夢をみせてくれる活力溢れる"いきのいい"作品・監督・俳優を、映画ファンの立場から感謝をこめて表彰」するもの。

最優秀作品賞には「平和な日常が一転し、深い哀しみやばかばかしいほどの虚しさに覆われたヒロインが、深層にあった愛を選び、踏み出していくさまは人生の本質を映し出していた」として深田晃司監督の『LOVE LIFE』、及び「好きを原動力に邁進する登場人物たちと映画製作に関わった人々の情熱がリンクし、大きな共感と明日への希望を見せてくれた」と、吉野耕平監督の『ハケンアニメ!』が選ばれた。

最優秀男優賞には「『さがす』において、多面性のある父親役の多彩で濃淡をつけた演技は、観客を震撼させると共に感動に導き、役者としての凄みを見せてくれた」と評価された佐藤二朗と「文という人間が抱え続けた繊細な感情の機微を零すことなく演じ、長い年月をかけた愛の灯を静かに的確に表現することで観客を物語へ引き込んだ」という松坂桃李、最優秀女優賞には「長寿が祝福されない世相においても日々の暮らしを大切に営み、人間が根源的に持つ『生』の力が何より優先することを示してくれた」という倍賞千恵子と、「過去の傷を背負い生きてきた更紗が愛する人との再会によって抑圧から解放され、溌剌と息づく様は燃え立つ愛の炎のように静かな美しさを放っていた」という広瀬すずが選出された。

また最優秀新進男優賞の磯村勇斗は「『ビリーバーズ』において、欲望との葛藤や内なる狂気を表現し、人間の振り切れるほどの幅を演じ分けられる俳優としての力量を見せてくれた」、横浜流星は「『流浪の月』において、恋人の心が離れていると悟ったときの豹変した姿に心の闇の深さがずしりと伝わり、俳優として底知れぬスケールを感じさせた」と評価を受けたほか、下記の受賞者・受賞作品がそろった。

■最優秀作品賞

『LOVE LIFE』(深田晃司監督、及びスタッフ・キャスト一同)
『ハケンアニメ!』(吉野耕平監督、及びスタッフ・キャスト一同)

■特別賞

芦田愛菜・宮本信子、及びスタッフ・キャスト一同 (『メタモルフォーゼの縁側』)
小林啓一監督、及びスタッフ・キャスト一同 (『恋は光』)

■最優秀男優賞

佐藤二朗 (『さがす』『truth 姦しき弔いの果て』『バイオレンスアクション』)
松坂桃李 (『流浪の月』)

■最優秀女優賞

倍賞千恵子 (『PLAN 75』)
広瀬すず (『流浪の月』)

■最優秀新進監督賞

片山慎三監督 (『さがす』)
森井勇佑監督 (『こちらあみ子』)

■最優秀新進男優賞

磯村勇斗 (『ビリーバーズ』『PLAN 75』『異動辞令は音楽隊!』『さかなのこ』『前科者』『彼女が好きなものは』ほか)
横浜流星 (『流浪の月』『アキラとあきら』『嘘喰い』『あなたの番です 劇場版』『DIVOC-12』)

■最優秀新進女優賞

河合優実 (『PLAN 75』『愛なのに』『ちょっと思い出しただけ』『女子高生に殺されたい』『百花』『冬薔薇』ほか)
伊東蒼 (『さがす』『恋は光』『MIRRORLIAR FILMS Season4』)