Face ID/Touch IDという生体認証技術がある現在、iPhoneでは「パスコード」の入力を求められる場面が減っています。しかし、『設定』→「Face IDとパスコード」画面を開くときにはパスコードを入力しなければ先に進めないなど、まったくゼロになったわけでもありません。

利用頻度は減ったけれど完全にはなくならないiPhoneのパスコードですが、忘れると面倒なことになります。何度も間違えて入力すると"iPhoneを使用できない"という警告が表示され、最悪の場合iPhoneの内容を消去し最初から設定し直さなければならなくなります。いざというときのため紙にメモしておくという古典的な方法もありますが、紛失する可能性があるうえ誰かに見られる危険もあり、避けるべきでしょう。

iPhoneの内容を消去することなく、紙など物理的な存在にも頼らない...そんなパスコード忘れ対策が存在します。家族など親しい人物を「復旧用連絡先」に登録しておくこと。そうすれば、所有者の本人確認をしてiPhone上のデータにアクセスできるようにする一連の処理を手伝ってもらえます。

ただし、復旧用連絡先に指定できるのはiOS 15以降が動作するiPhone(またはiPad OS 15以降のiPad/macOS Monterey以降のMac)を持ち、年齢が13歳以上、Apple IDで2ファクタ認証を設定済でなければなりません。最大5名を登録しておけるので、いざというとき連絡がとれず困るという事態を回避できます。

パスコードを忘れたときの復旧作業を手伝ってもらうということは、自分のiPhoneの中身を見られてしまうかも、などと考えてしまうかもしれませんが、その心配はありません。自分が必要とする場とき、自分へ復旧用コードを送信してくれるだけです。紙に書かず特定の人物に頼ることもない、パスコードを忘れたときの対策としてベストな方法ではないでしょうか?

  • パスコード忘れ対策には「復旧用連絡先」の登録が有効です