自分の手で組み立てたレゴブロックが動き出したらどんなに楽しいだろう。
子どもの頃に、そう夢想していた人は少なくないはずだ。今まさにレゴブロックで遊んでいる子どもたちもきっと同じ気持ちだろう。実はそんな夢が今、現実になろうとしている。
レゴジャパンが9月29日からお台場にあるダイバーシティ東京プラザで、「キミの作ったレゴブロックが動きだす! デジタルアトラクション」という体験型イベントを開催しているのだが、なんとここでは自作のレゴブロックが“動く”というのだ。
一体どういうことなのか、実際にお店で体験してみたところ……これは胸アツ! さっそくその魅力をシェアしよう。
レゴブロックが動くってどういうこと!?
今回の体験型イベント「キミの作ったレゴブロックが動きだす! デジタルアトラクション」は、次世代型テーマパーク「リトルプラネット」とのコラボレーション企画で、ダイバーシティ東京プラザの5階にあるリトルプラネットで体験できる。通常、リトルプラネットで遊ぶには利用料金がかかるが、レゴブロックのデジタルアトラクションのみの体験であれば無料で楽しむことが可能だ。
今回のデジタルアトラクションは、現在放映中のレゴブロックのCMと連動した企画となっている。
CMの内容を簡単に説明すると――騎士が友だちのクマを迎えに川を渡ったものの、橋が壊れて戻れなくなってしまった。さて、どう帰ろう……。いろいろ試行錯誤し、数々の失敗を経た末に、レゴブロックで橋を作って帰ることに成功する――といったストーリーである。
実はこのCMはリメイク版。オリジナル版は昨年放送され、その世界観の美しさがSNS上で大注目を集めたという経緯がある。今回のデジタルアトラクションは、CMの世界が舞台となっており、その内容も「友だちのクマを助け、自作のレゴで川を越えて帰還を目指す」という筋書きになっている。
言葉だけでは理解しにくいと思うので、“中の人”に遊び方をレクチャーしてもらおう。
まず、このようにレゴブロックを使って「川を渡るための道具」を作る。形は自由でOK。どうやらこれは船……いや、潜水艦のようだ。
続いて、自作したレゴブロックをマシンに入れてスキャンすると……
このレゴブロックが「空」を飛ぶものなのか、「水上」を往くものなのか、「水中」を進むものなのかをセレクトする画面が出現する。今回は潜水艦なので、一番右のボタンを押して「水中」を選択すると……
おお~っ、スキャン台の横に設置された巨大スクリーンに自作の潜水艦が登場!
さっそく川の中にドボンッ!
途中、障害なども乗り越えながらなんとか川の中を進んでゴールに到達。マジでレゴが動いた……! ワクワクが止まらん。
最後はスクリーンの前で自作のレゴと一緒に記念撮影も可能。これはいい記念になりそうだ。
実際にレゴブロックで自作してみたら、なかなか恥ずかしい結果に!
よし、要領はわかった。さっそく自分でも試してみよう。
それにしても、レゴブロックなんてずいぶん久しぶりだなぁ。かなり小さい頃に遊んだけど、楽しかったなぁ。夢中になって遊んでいると、あっという間に時間が経っちゃうんだよね。いや~、懐かしい。気づけば大人になって、もう心もすっかり薄汚れちまった。でも、こうしてレゴブロックに触っていると、なんだか心が洗われてくるような気になってくるから不思議だなぁ。
……などと考えること数分、今回は飛行機を作ってみようと決意。先ほどは潜水艦が潜る様子を見させてもらったので、今度は空を飛んで川を渡ってみよう。
えーっと、飛行機ってどんな形だったっけ……。
確か前のほうに大きな羽がついていて、後ろのほうにも小ぶりの羽がついていたはず。
よ、よし。完成……か? 完成なのか? 一応、前後に大小の羽をつけて、頭の部分はちょっと丸みを出したつもりなのだけど、なぜだろう……ペンギンにしか見えない。銅部分が太いのかな。
まぁどこをどう改善すればもっと飛行機っぽくなるのか見当もつかないので、ひとまず今回はこのままフライトへと踏み切ろう。
さっそくレゴブロックをスキャンして……
一番左の「空マーク」のボタンを選択。さぁ、出てこい、My飛行機!
おお~、きたきた! ん? でもちょっと待って……
まさかこれって……
うわ~、やっぱり! 違う違う! 脇腹部分というかフロントの羽の部分からファイヤーしちゃってるけど、そうじゃないから! お尻部分からお願いしますよ! く~、恥ずかしい……。
想像力が足らず、つい『インベーダーゲーム』的な視点で飛行機を作ってしまったが、このデジタルアトラクションは画面を横に進んでいくタイプだから、『スーパーマリオブラザーズ』的な視点で作ったほうがカッコよくキマるのだ。勉強になりました。
もう完全にペンギンにしか見えない。背中に火が点いて慌てているペンギンにしか見えないのよ。
そんなペンギン号でも、嵐や雷などのアクシデントを乗り越えて川を渡っていく様子を見ているうちに、胸に込み上げてくるものがあった。こいつが頑張ってくれたから、無事に友だちのクマも救出できた。今ではちょっと誇りに思う。ありがとう、ペンギン号。
最後は記念撮影して終了。せっかくなので、リトルプラネットを運営するプレースホルダの取締役CCOである鈴木匠太さんにペンギン号と一緒に写ってもらった。
改めて実感したが、デジタル上とはいえ、自作のレゴブロックが動くなんて本当にレアな経験である。レゴブランドは「遊びながら学ぶ」を企業理念に掲げているが、リトルプラネットの鈴木さんも、「遊びが学びに変わる途中には、“夢中”があると思っている。子どもたちの創造力が湧き上がるような体験が作りたい」と今回のイベントへの思いを語ってくれた。
大人も子どもも、ぜひ期間中(10月31日まで)に一度体験してみてほしい。想像力が創造力へと変わる貴重な瞬間を、ダイレクトに体感できるはずだ。