会津若松~小出間を結ぶJR只見線が1日、全線で運転再開した。朝から車両故障で一時運転見合わせとなったが、11時すぎに運転を再開。14時40分頃、只見線の全区間を走破した下り普通列車が終点の小出駅に到着した。

  • 始発列車に代わり、只見線の全区間を走破したキハE120形2両編成の下り普通列車。14時40分頃、終点の小出駅へ

只見線は2011(平成23)年7月の新潟・福島豪雨で甚大な被害を受け、会津川口~只見間で長期間にわたり運転見合わせとなった。2017(平成29)年6月、福島県とJR東日本は「只見線(会津川口~只見間)の鉄道復旧に関する基本合意書及び覚書」を締結。上下分離方式の導入と鉄道による復旧で合意し、JR東日本により復旧工事が進められた。

10月1日、復旧した会津川口~只見間で列車による運転が再開され、約11年ぶりに全線運転再開を迎えたが、会津若松発小出行の下り始発列車(旧国鉄カラーのラッピング車両を含むキハE120形2両編成)が塔寺~会津坂本間で車両故障を起こし、立ち往生。この影響で、会津若松~会津川口間で一時運転見合わせとなった。団体専用臨時列車「再会、只見線号」(DE10形牽引、旧型客車3両の編成)の発車に合わせ、会津若松駅で開催予定だった出発式も中止されたという。

小出駅でも下り始発列車の到着(通常運転時の到着時刻は10時41分)に合わせ、イベントを行う予定だったが中止に。その後、只見線は11時すぎに運転を再開。各列車に大幅な遅れ等が発生し、「再会、只見号」も予定より約2時間半遅れ、11時30分頃に会津若松駅を発車したとのこと。

只見線の下りは、車両故障を起こした始発列車に代わり、その後に運転された会津若松発会津川口行の普通列車(キハE120形2両編成)を小出行に変更。復旧した会津川口~只見間を含む只見線の全区間を走破した。小出駅の只見線ホームでは、下り普通列車の到着に合わせ、地元関係者らが歓迎。「祝 JR只見線全線再開通」の幕も掲げられた。