映画『耳をすませば』ジャパンプレミアイベントが28日に都内で行われ、清野菜名、松坂桃李、内田理央、安原琉那、中川翼、荒木飛羽、住友沙来、平川雄一朗監督が登場した。
同作は、漫画家・柊あおい氏が少女コミック誌『りぼん』(集英社)で発表した同名漫画を原作に、平川雄一朗監督がメガホンを握る。原作の世界観を忠実に再現するあの頃(過去)に加え、10年後の現在がオリジナルストーリーとして二重構造で描かれる。
コロナ禍での中断も挟んだ撮影は2年半かかったとのことで、松坂は「本当にかかりました! 大河(ドラマ)で言ったら2本分です! 大河ドラマ2本分の思いがこの作品に詰まってます!」と万感の思いを表した。
清野も「撮影が止まってしまった間に他の作品も撮ってはいたんですけど、その間もずっと雫ちゃんが頭のどこかに必ずいるという2年半で。今年の5月にクランクアップの撮影に行った時に、スタッフの皆さんもお忙しい方ばかりだったのに、現場に2年半前と同じ各部署の皆さんが集まってくださっていて、それにすごく感動しました。この2年半という長い思いと現場のあたたかさに、涙が溢れてしまいました」と振り返った。
雫の親友役だった内田は「漫画の話をしてた時に、山田(裕貴)くんが私たちの知らない盛大なネタバレをしてしまって、私たちが怒ったんです」とエピソードも披露。さらに「山田くんが、『お詫びに焼肉に連れてくよ』と言ってた」とコロナ禍前の約束を明かし、「もし山田さんが見ていただいていたら、焼肉に連れてってください!」とおねだり。清野も「いつ連絡来るのかなと思って2年半経っちゃって、全然連絡が来ない」と文句を言う。
また、松坂演じる聖司の中学時代を演じた中川は「チェロのシーンの時に、桃李さんがよく雫の方にくいって目線を上げるんですけど、それを真似しました。カメラマンさんから『今、松坂桃李に見えたよ!』と言われました」と撮影の話で場を盛り上げていた。
この日は作中に出てくる「バロン」の像が、日本・イタリア親善の印としてイタリア文化会館に贈呈され、館長のシルヴァーナ・デマイオ氏が受け取ることに。「まだ少し時間的にはも無理かもしれないんですけど、近い将来皆さんもイタリアに旅行できることを願っております」と語り、拍手が起こっていた。