映画『線は、僕を描く』(10月21日公開)の完成報告会が27日に都内で行われ、横浜流星、清原果耶、細田佳央太、江口洋介、三浦友和、小泉徳宏監督が登場した。

  • 左から細田佳央太、江口洋介、横浜流星、清原果耶、三浦友和、小泉徳宏監督

    左から細田佳央太、江口洋介、横浜流星、清原果耶、三浦友和、小泉徳宏監督

同作は砥上裕將による青春芸術小説の実写化作。大学生の青山霜介(横浜)はアルバイト先の絵画展設営現場で、水墨画と運命の出会いを果たす。水墨画の巨匠・篠田湖山に声をかけられ学び始めた霜介は、戸惑いながらもその世界に魅了されていく。

1年間水墨画を学んだという横浜は「『力強い線を描くね』と言われて。でも霜介は繊細な線なので、真反対でどうしていこうかと悩みました」と振り返る。「そこで筆圧を弱くして描いたとしても、それはなんかまた違うんですよね。内面が写し出されるので、シーンによって霜介の気持ちになって線を描くことの方が大事でした」と撮影に挑む際の心境を明かした。

また、三浦は横浜について「原作を読んで脚本を読んで、霜介が流星くんと聞いた時は『え、ちょっと違うかも』と正直、思ったんですね。やっぱり都会的な感じがするのと、二枚目すぎるのと、ナルシシズムを楽しんでるんじゃないかみたいな印象だったんです。会う前ですよ。それが偏見だったって本人に会って気づくわけですよ」と意外な印象で周囲を驚かせる。

三浦はさらに「現場にコンビニの小さい袋でぶらぶら来るんですよ。その中に台本とか携帯とかが入ってて、毎日それなんで『バッグないの?』と聞いたら『これなんです』みたいな」と横浜の様子を語る。「その様子も『あ、霜介だな』と思って、偏見で失礼したなと思ってるんです。素晴らしいあの俳優であり男であるなと本当に思いました」と称賛。横浜は「その偏見を覆せてよかったです」と苦笑していた。