JR九州は西九州新幹線開業に伴う9月23日のダイヤ改正で、北九州エリアの鹿児島本線・福北ゆたか線(筑豊本線)において、日中時間帯に門司港~直方間を直通する普通列車の運転を開始した。3両編成の821系が使用されている。
北九州市内の鹿児島本線では、ダイヤ改正前まで日中時間帯に門司港~折尾間の普通列車を設定しており、おもに4両編成の415系を使用していた。今回のダイヤ改正で、折尾駅発着の列車に代わり、鹿児島本線から福北ゆたか線へ乗り入れ、直方駅まで運転される普通列車が登場。下りは10~15時台に毎時1本設定し、6本中2本を小倉発、4本を門司港発で運転。6本とも小倉駅を毎時20~24分頃に発車する。上りは9~15時台に毎時1本設定し、7本とも直方駅を毎時21~28分頃に発車。7本中1本を小倉行、6本を門司港行で運転する。
日中時間帯の門司港~直方間直通列車に使用された821系は、「やさしくて力持ちの鉄道車両」をコンセプトに開発された交流近郊形電車。これまで鹿児島本線を中心に快速・区間快速・普通列車などで活躍してきたが、今回のダイヤ改正で運用範囲を広げることとなった。
北九州エリアの鹿児島本線・福北ゆたか線では、他にも朝の時間帯(6~9時台)に門司港駅・小倉駅から黒崎駅・折尾駅を経て直方方面へ直通する普通列車を下り3本・上り4本、夕夜間(17時台以降)に門司港発直方行の普通列車を下り2本設定している。なお、かつて黒崎駅発着で直方方面へ向かう列車もあったが、今回のダイヤ改正で福北ゆたか線に黒崎駅発着の列車は設定されず、小倉方面から直通する列車以外は折尾駅・若松駅発着となった。
黒崎駅において、鹿児島本線・福北ゆたか線直通の下り列車は1番のりば、上り列車は4番のりばに停車。同駅3・4番のりばは16時台以降、停車する列車がなくなるため、発車案内板に「3・4番のりばの電車はすべて終了しました」と表示された。
鹿児島本線と福北ゆたか線・若松線(筑豊本線)が接続する折尾駅では、鹿児島本線・福北ゆたか線直通の下り列車が1番のりば、上り列車が2番のりばに停車。黒崎駅と同様、折尾駅の2番のりばも16時台以降に停車する列車がなくなるため、発車案内板に「営業終了です」と表示されていた。一方、福北ゆたか線の折尾駅発着の列車はおもに7番のりばを使用。若松線の列車(折尾駅発着の列車は6番のりばを使用)と同一ホームで乗換え可能だが、6・7番のりばと1~5番のりばがやや離れているため、福北ゆたか線と鹿児島本線の乗換えに時間を要する場合がある。