東京・虎ノ門にある「港区立みなと科学館」で、企画展「ビデオカメラのいま・むかしーみんなの思いを映す技術ー」が開催される。会期は10月13日~11月13日で、入館料は無料。
アナログからデジタルへと移り変わり、小型・軽量・高精細化が進み、さらにはスマートフォンやドローンにまで広がったビデオカメラ技術は、誕生以来目まぐるしく進化してきた。同展ではその進化を貴重な実物の展示や、映像技術の体験、各種イベントなどを通して、港区の映像技術産業の歴史とともに振り返る。
港区立みなと科学館の所在地は東京都港区虎ノ門3-6-9で、企画展会場は同館の多目的ロビー。開館時間は9時~20時で、休館日は毎月第二月曜日(祝日の場合は翌日)。協力はソニーグループ、ソニー、NHK放送博物館、国立科学博物館(順不同)。
企画展「ビデオカメラのいま・むかし」の詳細
国立科学博物館・産業技術史資料情報センターの選定する「重要科学技術史資料」(愛称・未来技術遺産)に、2022年度までに登録されている資料は343件あり、その約1割が東京都港区に所在。さらにそのうち10件以上がカメラ・ビデオカメラなどの撮影機器だという。
同館では、ビデオカメラと港区の関係に注目。港区周辺地域のビデオカメラ産業発展の歴史に焦点を当てながら、その背景や実際に開発された製品・技術を時系列で紹介し、ビデオカメラの発達にともなう用途の広がり、人との関わりについても取り上げる。
実物展示のコーナーでは、未来技術遺産にも登録されているビデオデッキ一体型のビデオカメラや、8mmビデオカメラなどの実物を展示。最新性能のビデオカメラもあわせて展示し、カメラの形や重さ、性能、撮影スタイルの変化を、当時の映像や実物大パネルとあわせて見られるようにした。
また、1970~80年代に日本放送協会(NHK)のテレビ番組で使用されていたテレビカメラも並び、「現在のカメラからは想像できない大きさや、重厚感・迫力を感じられる」とする。
会期中は、ビデオカメラの構造を学べる全長約2mの大型パネルや、映像の仕組みを学べる子ども向けの工作コーナー、最新の映像技術を使った体験コーナーなどを用意。映像機器開発者によるトークショーや、数々の現場を経験した報道カメラマンによる講座といった関連イベントも予定している。