ハレの日などのイベントごとで着飾るとき、着物やドレスといった衣類だけでなく、ヘアスタイルにもこだわるとグッと華やかさが増しますよね。

ヘアアクセサリーがあればなおよしですが、現在SNSでは、こんな素敵な“かんざし”が沢山の注目を集めています。

#どこかの誰かに刺さればそれで良い
好きだと思っていただけたら幸せ٩( ᐖ )۶
(@MarchenCatより引用)

  • (@MarchenCatより引用)

ハンドメイドでアクセサリーや羊毛マスコットを作っているという「ひねこ 12月販売作品リクエスト募集中(@MarchenCat)」さんが投稿したのは、青い波のような形をしたかんざしと、マーメイドを連想させるユニコーンカラーのかんざしの写真です。

どちらも神秘的で躍動感があり、実際に髪につけたら一気にスタイルが華やかになりそうですよね。

この美しいかんざしは多くのユーザーの心に刺さり、ツイートは3.5万件ものいいねを獲得(9月22日時点)。
「こんな美しいお品を身につけている方がいらしたらもう目が釘付けです」「めちゃくちゃ可愛い、繊細で好き…欲しい…」「とても素敵で、幻想的な作品ですね! 一目惚れしました!」「なんだろう…神秘的です」「These are GORGEOUS!!」「So pretty!」など、国内外から多くの絶賛の声が寄せられました。

ツイ主さんに聞いてみた

とても多くの人々を魅了したこのかんざし。実際にどのようにして作られているのでしょうか。制作者のひねこさんにお話をお聞きしました。

ーーそれぞれの作品のテーマをあらためてお聞かせいただけますか?

波のかんざしについては、私が生まれた時には他界していましたが、父方の祖父が日本画家だったとのことで、家にある祖父の絵を日頃から見ていました。その影響もあり、よく図書館に行っては日本画集を見たり絵を描いていました。特に子供の頃から葛飾北斎が好きで、神奈川沖浪裏は模写を繰り返した作品です。
波といえばこの形というのが頭にあり、立体化し表現できたら美しいだろうなと思って作りました。

  • 波のかんざし(ひねこさんよりご提供)

人魚のかんざしについては、夏に向けて誰も作っていないかんざしを作りたくて、1番最初に金魚のヒレを作りました。
人魚のかんざしは、ユニコーンカラーで金魚のヒレを染めたら絶対に可愛いと思い、作りました。雰囲気が人魚っぽかったので人魚のかんざしと名付けました。

  • 人魚のかんざし(ひねこさんよりご提供)

ーーこれらの作品は、どのような素材を使って、どのようにして作られているのでしょう?

ワイヤーを形づくり、ディップ液で樹脂の膜を張ってつくるディップアート(アメリカンフラワー)という技法で作っています。ディップ液には色々な色があり色を調合して作るやり方が一般的ですが、私のディップアート作品は、透明のディップ液の上に筆で絵を描いて、さらにエアブラシで色をつけています。

  • (@MarchenCatより引用)

手描きとエアブラシの組み合わせで表現が無限に広がるのと、お客様がご使用になられる際に鮮やかな色が長持ちするという理由でこの技法にしています。

ーー作る際に気をつけたポイントなどはございますか?

波は飛沫が細かく、捻れた形をしているのでワイヤーワークの時点でなかなか苦心しました。何度もバランスを考え、試作を繰り返しました。皮膜も捻れてうまく張れませんので、楽しいけれど時間のかかる作品です。

  • (@MarchenCatより引用)

人魚のヒレもヒレに見えるように研究をしつつ、うねりやドレープをいれましたが、こちらも皮膜を張るのが大変です。うねりを加える際も皮膜が破けるので、波同様苦労しています。

  • (@MarchenCatより引用)

ーーこれを実際に着用する際の、おすすめのシーンや服装などを教えていただけますか?

浴衣や成人式などの和装はもちろん、結婚式などのドレスにも合わせていただけます。

実際にお客様からは、「花火大会の浴衣初デートで彼に褒めて貰えた」「ミスコンで使用した」「海辺で波かんざしを着けてワンピースで撮影した」「1枚ずつお子様とおそろいで着けて浴衣でお祭りに行った」「お子様の七五三に使うのでクリップにして貰えて良かった」「成人式の前撮りに使用した」などのお声をいただき、素敵な写真も送っていただきました。
いただいたお声や写真は私の宝物です。

  • 波のかんざし(ひねこさんよりご提供)

  • 人魚のかんざし(ひねこさんよりご提供)


こちらのかんざしの販売は11~12月を予定されているそうです。詳しい時期などはTwitterでお知らせするそうですので、気になった方はひねこさんのアカウントを引き続きチェックしてみてくださいね。