iOS 16で大きく変わった「ロック画面」。時刻のフォントデザインも違えば、通知が表示される場所も違います。仕様の変更をシステムの進化ととらえ、新しいデザインに慣れることはひとつの選択肢ですが、iOS 15以前の状態に戻したい、と考える人も多いはずです。

そのロック画面における通知ですが、iOS 16からは画面の下部に移動されました。これはiOS 16の仕様で、従来のロック画面中央付近に戻すことはできません。ウィジェットの配置が可能になるなど刷新されたロック画面デザインを考慮した結果と考えられますが、慣れるまでには時間がかかることでしょう。

iOS 15以前の場所に戻せるかどうかですが、残念ながらその方法はありません。通知の表示場所を変更するオプションは用意されず、ロック時は画面下部に、ホーム画面表示時は画面上部に固定されます。

もちろん、新しいロック画面にもメリットはあります。表示形式は「件数」と「スタック」、「リスト」という3つのスタイルから選択でき、従来にない使いかたも可能です。

たとえば、とっさに通知を隠したいとき。下方向へフリックすると通知は非表示となり、未読件数に切り替わります。表示されたメールやメッセージの要約を隠したい、趣味のアプリの利用を周囲の人に知られたくない、というときに役立つはずです。

以前より人目が気にならなくなったという意見もあるようです。従来は中央より少し上の見やすい位置に表示されていたため、人前で通知を見るときには周囲の視線が気になりましたが、新デザインでは最初に目に入る時刻付近から意識して視線を移動させなければなりません。結果として遠目に通知内容を見ることが難しくなり、覗き見抑止につながっているのでしょう。

一方、アプリごとに通知が束ねられるしくみや通知センターの操作方法など、従来と変わらない部分も残されています。数日で改良を実感したという声も耳にしますから、あとは"慣れ"が解決してくれるのではないでしょうか?

  • iOS 16でロック画面における通知の表示位置が変更されました