シグニファイジャパン合同会社(以下、シグニファイジャパン)は9月21日、スマート照明の新ブランド「WiZ」を国内発表しました。Wi-Fiの電波で人の動きを検知する機能を搭載し、部屋に人が入ると自動で点灯したり、動きを検知しなくなると自動で消灯したりできる照明で、Amazon.co.jp限定で9月21日から販売開始します。
WiZは、世界60カ国以上で展開しているスマート照明。シグニファイジャパンでは、すでに日本向けに「Philips Hue」というスマート照明を販売していますが、Philips Hueが「プレミアム体験を提供する、ハイブランドのスマート照明」という位置づけであるのに対し、WiZは「エントリーブランドとして幅広い層へ訴求する、お手頃価格のスマート照明」。
シグニファイジャパンの職務執行者 社長を務める大塚圭太郎氏は、国内で約2~3%というスマート照明の世帯浸透率を、「WiZで日本のスマート照明市場をさらに拡大していきたい」としています。
WiZの最大の特徴は、2つのWiZ照明を家の中にセットすることで実現する「SpaceSense」機能。SpaceSenseは、2台のWiZ照明と部屋のWi-Fiルータを使って、Wi-Fi通信電波の変化を感知するWi-Fiセンシングを構築し、1つのWiZ照明を発信機に、もう1つを受信機として設定することで、部屋の電波の揺らぎを検知できるようになります。
これにより、例えば壁面に人感センサーなどがなくとも、人が部屋に入ったことを検知して点灯させたり、人がいなくなったことを検知して消灯したり、といった“照明のオートメーション化”が可能になるとのこと。大塚氏は「Wi-Fiセンシング機能を商用の照明に標準搭載することは世界初」だとアピールします。
本体のセットアップや、専用アプリの使いやすさも「売り」の1つ。セットアップは、①Wi-Fiのパスワードを入れ、②アプリで照明を検索、③認識されたら完了をタップ、という3ステップで終了します。また、Android/iOSで提供されている専用アプリは、メールアドレスや電話番号といった個人情報の登録が不要のため、直感操作できるインタフェースだけでなく、プライバシーにも配慮しています。
なお、どの製品もWi-Fiは2.4GHz帯をサポートし、Wi-Fi規格はIEEE802.11b/gに対応します。操作は基本的に専用アプリから行いますが、Wi-Fiルータを経由するシステムのため、例えばルータが故障したなどで照明のオンオフができなくなった場合などに備え、操作用リモコンを別売で提供します。
ラインナップ(計9製品)と価格は下記の通り。なお2個セットは10%オフで提供されます。
- 1,600万色のマルチカラーに対応した「WiZ マルチカラー E26電球」60W相当(2,980円)・100W相当(3,980円)
- カラー変更はできないものの電球色~昼白色調光ができる「WiZ 昼光色・電球色 E26電球」60W相当(2,480円)・100W相当(2,980円)
- 電球色で明るさのみ変えられる「WiZ 電球色 E26電球」60W相当(1,980円)
- 1,600万色のマルチカラーに対応した卓上ライト「WiZ ポータブルライト Hero」(5,980円)
- 間接照明などに使える「WiZ LEDテープライト2Mスターターキット」(7,980円)
- テープライトを延長する「WiZ LEDテープライト1M延長用」(1,980円)
- WiZ製品をスマホなしで操作できる「WiZ リモコン」(1,980円)
SpaceSense機能は、9月に行われるアプリ側のアップデートで実現できる機能。アップデート後にはセンシング感度の強弱をアプリで設定でき、感度の弱い「1」から、手を動かしただけで反応する「9」まで選べるようになります。利用には2台のWiZ照明が必要で、どのWiZ照明の組み合わせでも実現できますが、1台でもSpaceSense以外の機能(スマホからの調光や調色など)は利用可能です。
シグニファイジャパンでは日本へのWiZ照明の投入にあたり、法人販売にも力を入れていく予定です。具体的には「WiZ」の電球や電源部品、通信部品を、照明会社などにOEMでパッケージ提供し、合わせて操作用アプリや管理システムも販売。これにより、照明会社では既存の照明を活かしたままスマート照明のラインナップを増やせるメリットがあると紹介しました。また、施設などへのスマート照明の販売も進めたいとし、これらの取り組みを通じて、日本全体におけるスマート照明の世帯浸透率の拡大を図る予定です。