伊豆急行は、鉄道旅客運賃および料金の一部改定を2023年3月に実施すると発表した。普通旅客運賃と定期旅客運賃は営業キロ15km以上の区間で2.2%の値上げ(定期1.5%・定期外2.3%)、特急料金・グリーン料金は平均15%の値上げを実施する。
伊豆急行線の利用者数が伊豆半島への来遊客数と同様に減少を続ける中、消費税率引上げに伴う運賃改定を除き、1997年以来、25年間にわたり経営努力によって運賃を据え置いてきた。しかし、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による利用減少の影響は甚大であり、今後についてもコロナ禍前の需要水準への回復が見込めないことや、グローバルリスクによるエネルギー価格高騰に伴う運転動力費の上昇が当面続くと想定され、合理化や人件費の抑制といった収支改善の経営努力だけでは賄いきれない状況だという。
加えて、開業から60年が経過し、安全確保のために老朽化した鉄道車両や施設・設備等の更新投資を適宜実行していくために、中長期でのさらなる収支改善の取組みが必要であり、鉄道事業を持続的に運営していくため、その費用の一部を利用者に負担してもらうことを目的に、一部運賃および料金を改定するとしている。
普通旅客運賃と定期旅客運賃は営業キロ15km以上の区間での運賃値上げを実施し、改定率は2.2%(定期1.5%・定期外2.3%)。この改定は、1997年に国が認可した運賃(上限運賃)を下回る設定としている区間において、上限運賃と同額にするものだという。特急料金・グリーン料金については平均15%の値上げを実施する。