米Adobeは9月15日(米国時間)、デザイン共同編集ツール「Figma(フィグマ)」を買収すると発表した。買収規模は約200億ドル(約2.9兆円)。現金と株式を組み合わせて行われ、2023年の買収完了を見込む。
Figmaは、2012年にディラン・フィールド最高経営責任者(CEO)らが創業。Webサイトやアプリのデザイン、検証などをチーム内で共有し、編集できるプラットフォームを展開している。
今回の買収でAdobeは、「創造性と生産性の未来を再構築し、Web上での創造性を加速させるとともに製品デザインを進化させ、クリエイター、デザイナー、開発者のグローバルなコミュニティを刺激していく」と説明した。
Adobeの画像、写真、イラスト、ビデオ、3D、フォント技術の機能をFigmaプラットフォームに導入することで、デザイナーからプロダクトマネージャー、開発者に至るまで、製品デザインプロセスに関わるすべてのユーザーにメリットを提供し、画像、写真、イラスト、ビデオ、3Dにこれまで以上にアクセスしやすく、よりコラボレーションしやすいものになるということだ。
Adobeのシャンタヌ・ナラヤン最高経営責任者(CEO)は、次のように述べている。「アドビの偉大さは、有機的な革新と無機的な買収を通じて、新しいカテゴリーを創造し、最先端の技術を提供する能力に根ざしています。AdobeとFigmaの統合は変革的であり、協業による創造性を実現する我々のビジョンを加速させます」
また、Figmaのディラン・フィールド共同創設者兼CEOは、「Adobeの素晴らしい技術革新と専門知識、特に3D、ビデオ、ベクター、画像、フォントを活用することで、ブラウザでのエンドツーエンドの製品デザインをさらに再構築し、新しいツールやスペースを構築して、ユーザーが製品をより速く、より簡単にデザインできるようにします。」とコメントしている。