日本能率協会は9月12日、「2022年度 新入社員意識調査」の結果を発表した。調査は4月4日~8日、同協会が提供する新入社員向け公開教育セミナーの参加者545名(男性352名、女性192名)を対象にインターネットで行われた。
理想の上司・先輩を尋ねたところ、「仕事について丁寧に指導する上司・先輩」が71.7%で1位となり、2012年調査時の52.4%から20ポイント近く上昇し、過去最高を記録。次いで、「言動が一致している」(36.7%)、「仕事の結果に対するねぎらい・褒める言葉を忘れない上司・先輩」(29.4%)と続いた。一方、2012年、2014年に数値の高かった「場合によっては叱ってくれる上司・先輩」や「仕事の結果に対する情熱を持っている上司・先輩」は、今回大幅に減少した。
また、仕事をしていく上での不安について尋ねると、「上司・同僚など職場の人とうまくやっていけるか」(64.6%)や「仕事に対する現在の自分の能力・スキル」(53.4%)と回答した人が多く、いずれも3年前の調査から大幅に上昇した。
次に、抵抗がある業務について尋ねたところ、「上司や先輩からの指示があいまいでも質問しないでとりあえず作業を進める」が82.7%とダントツのトップに。
また、意欲や能力を高めるための上司や人事への期待を尋ねたところ、「成長や力量に対する定期的なフィードバック」(61.8%)が最も多く、次点は「ワークライフバランスをとれる柔軟な働き方ができる環境づくり」(51.0%)となった。
仕事・働き方に対する考えについて2択から選んでもらったところ、「いろいろな業務を経験し、仕事の幅を広げたい」よりも「一つの仕事を長く続けて専門性を磨きたい」(60.9%)という人が多く、同様に、「機会があれば転職・独立したい」よりも「定年まで1つの会社に勤めたい」(64.5%)の方が多い結果に。副業については、「やってみたい」よりも「やりたくない」(53.2%)の方が、そして、「仕事」よりも「プライベートを優先したい」の方が多く82.7%に達した。
働きたい職場については、働いた仕事の「量で評価される職場」よりも「質で評価される職場」を支持する人が82.6%を占める結果に。そのほか、「年功主義」よりも「実力・成果主義」が、「個人の裁量に任せられる職場」よりも「チームワーク重視」の方を支持する人が多かった。
また、自身のキャリアイメージを「描いている」人は55.2%。「何年先までキャリアイメージを描いているか」尋ねたところ、「5年」(34.2%)や「10年」(35.9%)が多い結果に。「仕事に必要な能力やスキルを身につけることの責任はだれにあると思いますか?」と聞くと、「会社の責任」と回答した人は15.5%にとどまり、85.5%が「個人の責任」と回答した。