WHILLは9月13日、近距離モビリティ「WHILL」新製品「WHILL Model S」の詳細を発表した。

同日から、WHILLのECサイトやWHILL取り扱い自動車ディーラー、サイクルベースあさひなどで先行受注を開始する。価格は218,000円から。カラーはIconic White(アイコニックホワイト)、Silky Bronze(シルキーブロンズ)、Garnet Red(ガーネットレッド)、Lapis Blue(ラピスブルー)の4色。

WHILL Model Sは免許不要で歩道を安定して走行できるスクーター型の近距離モビリティ。シニアカーよりも手軽に乗れる設計を採用し、2022年5月に「2022年秋ごろ」に販売すると発表されていた。

時速6km以下での走行が可能で、電動アシスト自転車よりも安定したバランスで転倒しにくいことも特徴。高齢者の免許返納後、自転車に代わって日常的に長距離を移動する手段として訴求する。

操作はハンドル部のレバーを握って前進/後進、手を離すとブレーキがかかり停止する。操作部には自動車に馴染みがあるアイコンを採用し、「運転の楽しさ」を演出したという。航続距離は33km、最高速度は前進6km/h、後進2km/h。段差乗り越えは7.5cm。登板能力は10度で、最小回転半径は148cm。

本体サイズは全長119×全幅55.3×全高92cm。重さはバッテリー込で63kg。充電時間は標準充電器で9時間40分、急速充電器で6時間40分。耐荷重は100kg。シートは3段階の高さ調整、2段階の前後調整が可能だ。

WHILLの現行ラインナップは、5cmの段差乗り越えや回転半径が76cmと小回りの利く「WHILL Model C2」、折りたたみ式で軽量な「WHILL Model F」があるが、WHILL Model Sが加わると計3モデルとなり、選択の幅が広がった。

利用者と家族が外出情報を共有したり、機体の位置や状態を確認したりできる「WHILL Family App」アプリも合わせて開発。これに保険やロードサービスなどをセットにしたWHILL Model S向けサービス「WHILL Premium Care」も商品化し、2023年1月に提供を開始する予定だ。価格は年額26,400円。ECサイトや電話で申し込みを受け付ける。

出荷は通常の機体が2022年11月頃から。WHILL Premium Careを利用する場合はIoTモジュール搭載の機体が必要となるため、2023年1月頃が見込まれている。