文字を見ればおよその意味が理解できる中国語は、日本人にとって親しみやすい存在です。しかし、それは台湾や香港で利用されている繁体字の話。中国大陸で利用されている簡体字は、いろいろ省略されすぎてピンとこず、慣れるまで時間がかかります。
だったら字体を変換すればいいのでは...そのとおり、簡体字を繁体字に変換するのはひとつの方法です。簡体字/繁体字の相互変換を行うWEBサイトは数多く存在しますから、読めない簡体字と遭遇したときお世話になるのもいいでしょう。
そんなニーズを汲んでくれたのか、iOSには簡体字/繁体字変換機能が用意されています。呼び出せるのは中国語モード時に限られますが、これが標準装備の翻訳アプリで便利に使えるのです。
たとえば、中国語の発音の練習をしようと、イヤホンを意味する中国語「アジー」を翻訳アプリに話しかけ、正しく認識され簡体字中国語の「耳机」が表示されたとします。しかし、1文字目の「みみ」はそのまま理解できるにしても、2文字目はどう見ても「つくえ」。「みみづくえ」とはこれいかに? 「机」の意味がわからないと納得できませんよね。
手順はかんたん。話しかけた言葉(認識された言葉、簡体字中国語)のエリアをタップし、編集モードに切り替えましょう。変換したい文字列をタップしてコンテキストメニューを表示し、そこに現れた「簡-繁」ボタンをタップすればOK。Safariやメール、メモなど日本語モードで動作しているアプリからは呼び出せない機能ですが、重宝しますよ。