JOSOLABはこのほど、10代〜20代の推し活をしている男女を対象に「推し活」に関する調査を実施した。

チケットを取って推しに会いに行ったり、グッズを集めて部屋に飾ったり、友だちと推しについて語ったり……“推し活"といってもその内容は様々だが、チケットやグッズなどお金を使う場面も多くある。

人は、どんな推し活ライフを送り、推しにどれくらいお金をかけているのだろうか? また、グッズをたくさん買う人、たまに買う人、あまり買わない人と様々だと思われるが、みなさんが欲しいと思うグッズはどのようなものなのだろうか?

同調査は2022年8月8日〜8月9日、10代〜20代の推し活をしている男女1,010人を対象にインターネット調査にて実施。モニター提供元はゼネラルリサーチ。

  • あなたの推しはだれ?

はじめに、みなさんの推しについて聞いた。「どのような推しがいますか?(複数回答可)」と質問したところ、「日本の男性アイドル(44.3%)」と回答した人が最も多く、次いで「日本のアーティスト・バンド(20.0%)」「日本の女性アイドル(15.8%)」と続いた。日本のアイドルを推している人が多く、特に男性アイドルの人気が高いことがわかる。

推しがいる人は、何かしらの推し活をしているケースも多い。そこで、どのような推し活をしているのか聞いた。

  • どのような推し活をしている?

「どのような推し活(推し事)をしていますか?(複数回答可)」と質問したところ、「推しの映像を観る(66.9%)」と回答した人が最も多く、次いで「グッズを買う(64.0%)」「推しの情報を集める(59.5%)」と続いた。

推し活の形はそれぞれであれ、「推しの映像を観る」「グッズを買う」という回答が6割以上集まったことから、映像やグッズで推し活を楽しんでいる人が特に多いことがわかる。

グッズやライブ・イベントをはじめ、推し活をするのには何かとお金がかかるもの。推しのために使うお金を貯めている人もいるかもしれない。では、具体的にどれくらい推しにお金を使っているのだろうか?

  • 推しに使うお金はどれくらい?

そこで、「月の推し活(推し事)代を教えてください」と質問したところ、「5,000円未満(43.4%)」と回答した人が最も多く、次いで「5,000円〜10,000円未満(21.7%)」「10,000円〜20,000円未満(15.4%)」「20,000円〜30,000円未満(7.5%)」「30,000円〜50,000円未満(5.4%)」となった。約4割はひと月当たりの費用は5,000円未満に留めていることがわかった。

費用が低い順に回答が集まる結果となったが、少数ながら、数万円〜数十万円をひと月の推し活代に使用している人も見受けられ、推しへの投資を厭わない様子もうかがえた。

では、推し活の中でも、どのようなことに特にお金をかけているのだろう? 「特にどのようなことにお金をかけていますか?」と質問したところ、「公式のグッズ(32.2%)」と回答した人が最も多く、次いで「CD/DVD・Blu-ray(25.2%)」「チケット(18.6%)」「イベントなどに向けた自分への投資(美容院、ネイル、服など)(5.8%)」「推しが使っているもの、推しをイメージさせるグッズ(5.6%)」と続いた。

3人に1人が「公式のグッズ」と回答し、グッズを買って推し活を楽しむ人が多いようだ。また、推しを観たり、推しに会いに行ったりと、体験事をメインにお金をかけている人も多く見られた。

グッズで推し活を楽しむ人が多く、お金をかけているようだが、どのようなグッズが人気なのだろうか? 「どのようなグッズが嬉しいと思いますか?(複数回答可)」と質問したところ、「推しのビジュアルが映っている物(56.9%)」との回答が最多に。

次いで「実用的なもの(47.7%)」「分かる人にだけわかるデザインの物(36.3%)」「推し活に使えるもの(29.4%)」「イラストデザインの物(28.5%)」と続いた。やはり推しのビジュアルが映っていると嬉しいようだ。

一方で、「分かる人にだけわかるデザインの物」と回答した人も3人に1人以上と少なくはなく、こちらも需要があることがうかがえる。「推しのグッズを持ち歩きたい。でも普段使いにはハードルが高い……」といった思いを持つ人はグッズ感が前面に出ない、さりげなさを求めているのかもしれない。

推しのビジュアルが映ったグッズの他にも、実用性があるグッズやさりげなく推しを感じられるグッズにもかなり需要があることがわかったが、自分から思わず推しに関連させて何かを買ってしまった経験がある人はどれくらいいるのだろう?

  • 推しが思い浮かんでつい買ってしまった経験はある?

「推しのイメージカラーの物など、推しに関連させてつい何かを買ってしまった経験はありますか?」と聞いたところ、8割近くが「よくある(38.6%)」「たまにある(38.0%)」と回答。推しの色や柄、推しが好きな物など、グッズではないものを推しのグッズのようについ買ってしまった経験がある人は多いようだ。

その時のエピソードを具体的に聞いている。

▼気づいたら推しカラーだらけ!? 推しを想像してつい買ってしまった物
・色が複数ある商品だとメンバーカラーのものを選びがち(20代/女性/東京都)
・必要ないのにコラボしてしただけの食品を買ってしまった(20代/女性/愛知県)
・服で色で迷うと推しの色を買ってしまうので、一色コーデができてしまう(20代/女性/宮城県)
・推しの飼っているねこに似たイラストが描かれている商品を買った(20代/女性/兵庫県)
・推しがカップ麺ばかり食べてるので、カップ麺をよく食べてしまう(20代/男性/愛知県)
・推しの使ってる香水を買った。推しの名前に似た商品を買った(20歳/女性/東京都)

上記のような回答が寄せられた。

推しのカラーについ目が行ってしまい、色選びは推しの色で決めるといった人が多く見受けられた。また、推しがCMに出ている物や推しが使っている物、食べていた物など、推しが関係している商品を買った経験がある人が多いようだ。

普段の買い物の際にも、グッズを買っているような感覚でつい推しを想像しながら買い物をしてしまうほど、推しが常に頭にいるのかもしれない。

ここまでの調査では、推し活の内容やグッズについて聞いてきた。推しへの愛が感じられる結果となったが、では、推していたのに冷めてしまった経験はあるのだろうか?

  • 推しへの愛が冷める瞬間とは……

「推しが推しではなくなる瞬間を経験したことはありますか?」と質問したところ、「ある(45.5%)」「ない(54.5%)」という結果に。「ない」と回答した人が若干多いものの、ほぼ半々に分かれる結果となった。推すのをやめた経験がある人は少なくないようだ。

続けて、推しが推しではなくなってしまった瞬間について具体的に聞いた。

▼推しに冷めてしまった瞬間
・露出機会が増え情報を追いきれなくて冷めた(10代/女性/鹿児島県)
・推し変を徐々にしていることには気付いていたが、推しが2人とも出演している舞台で1人だけを目で追っていた時(20代/女性/静岡県)
・推しがスキャンダルにあったとき(20代/女性/福岡県)
・推していたグループが解散してしまい、だんだん気持ちが離れていった(20代/女性/東京都)
・突然グループを脱退した時(20代/男性/宮城県)

などの回答が寄せられた。

不祥事や恋愛報道などにより、気持ちが冷めてしまったという人が多く見受けられる。また、グループの解散や推しの脱退、他に推しができたことが、かつての推しから気持ちが離れてしまった原因であるようだ。

今回の調査で、推し活の内容や、求めているグッズ、推し活への投資事情について判明した。

主な推し活としては、推しの映像を観たり、推しのグッズを買ったりといったことが挙げられた。また、約4割がひと月当たりの推し活代は5,000円未満と回答。ただ、数万円〜数十万円との回答も見られ、投資を惜しまない様子もうかがえる。

特に嬉しいグッズとしては、推しのビジュアルが映っている物をはじめ、普段も使える実用的な物や、分かる人だけに分かるさりげないデザインのグッズに需要がある。

グッズではない商品を、推しと関連させてグッズ化している人は多く、実に約8割がつい買ってしまった経験があると回答した。

普段の買い物であっても、推しの色を選んでしまったり、推しが使っていたから買ってしまったりと、推しが買い物の基準になっている人も少なくないのかもしれない。各自それぞれの楽しみ方で、推し活ライフを送っているようだ。