よく目にする騙りやスパム、フィッシングといえば「迷惑メール」。誰もが一度は受け取ったことがあるほど身近な存在で、文字どおり迷惑千万。たとえ表示された送信者名が有名企業のものでも疑ってかからなければならないほど、一般ユーザのメールへの信頼度は低下しています。そこで用意された標準規格がBIMI(Brand Indicators forMessage Identification)です。
そこで用意された標準規格がBIMI(Brand Indicators forMessage Identification)です。特定のアドレス/ドメインから送出されたメールに認証処理を実施し、その企業/団体が定めるロゴの使用を許可します。そのメールには開封前からブランドロゴが表示され、きちんと身元の確認がとれた相手からのメールであることが一目瞭然となる、メールの信頼度を高める取り組みです。
BIMIメールを利用するためには、送信者側と受信者側両方での対応が必要です。送信者側はBIMIメールを送信する設定作業(メールサーバの準備)のほか、ロゴファイルを所定のサーバへアップロードし、あらかじめVMC(Verified Mark Certificate)という認証マーク証明書を取得しておかなければなりません。
受信者側は、BIMIに対応するメールアプリ(クライアントソフト)が必要です。スマートフォンの場合、GmailなどのアプリがBIMIをサポートしています。iPhoneに標準装備のメールアプリも、iOS 16からBIMI対応を表明しています。
BIMIは成りすましを防止したい企業側にとってはもちろん、迷惑メール送信業者やフィッシング詐欺への抑止となるため、一般ユーザにとってもメリットがあります。ロゴは商標登録が必要などハードルは高いものの、今後導入企業の増加が見込まれます。